GDPで幸福度は測れない…

『「ひもじい」ことがどれほどの苦痛であるのかは、現代人でもダイエットに挑戦したことがある人ならすぐわかることであろう。この「飢えの恐怖」からの解放が「幸せ」であることは、全人類共通のコンセンサスと言ってよい。しかし、飢えから解放された後、人間が求めるものは多種多様である。ある人間は、プラモデルを造ることに熱中し、別の人間は女性(男性)をナンパすることに生きがいを感じるかもしれない。あるいはジャニーズ系のアイドルやAKBのおっかけに給料のすべてをつぎ込む人もいるかもしれない。現在、プラモデルのメーカーや、出会い系サイト、芸能プロダクションやメディアは、そのような需要をビジネスに変換し「GDP増加」に貢献している。しかし、そのように増えたGDPとは何ぞや?という疑問もわく。~あらゆることが金銭で評価されるのが現代的傾向である。人間の命の値段も金銭で評価される。飛行機事故や自動車事故の死者の補償算定には金額を決定する方程式があって、概ねその式に従って支払われる。「1人の人間の命は地球よりも尊い」と言っても、人間の命に値段がつくのが現実なのだ。~インターネットでは多くのものが「フリー」であるが、それは人類の「共有知」として考えればごく自然なことである。そしてこのことは、「腹いっぱい」になった後、ナンパや追っかけをするのではなく、精神的・知的な充足を求める人々には朗報である。インターネット上のフリーエコノミーは、GDPの増加に貢献しないが、確実に人々を豊かにする。衣食足りて礼節を知る。現代人が欲しているのは「物」ではなく「精神・心」である。だとしたら、それを貨幣経済に組み込むことは正しいのか?「経済学」は、「腹いっぱいにすることが目的の経済」から「精神的な充足を求める経済」への移行の中で、大きく変貌を遂げなければならない時期に来ている。ますます「人間の本質」と「経済」との関係が重要になる。』

寝食が足りてれば貧しいとか豊かだとかも含め「幸福」な生活という個々人の概念が多様化してしまっているのだ。まずは寝食が足りていない日本に住んでいるヒトビトを何とかできる国にする事がこの先のヒノモトにとっては大事なのではないか?

日本人の「本当の豊かさ」を決めるのはGDPの多い・少ないではない
老後不安の日本人に知ってほしい
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/65058

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