早朝の河原…季節が急ぎ足で通り過ぎ、対岸は早や緑の葉桜になっている。自然が浄化した透明な清水の流れ…

その飛沫が朝もやを産み、密集している深緑の草々を濡らしている。　　　その美しさにスマホを向ける…と一羽の野鳥が近くに舞い降りて来た。

ゴイサギだ！　俺はスマホで連写した。　　　　　　　　　　　　　　　　ゴイサギはコウノトリの仲間だから肢体がシャープで美しい。

俺はそのゴイサギに向かって、エアラケットでシュートした。　　　　　　驚いたゴイサギが飛び上がった！　…その瞬間…

ゴイサギの姿態は無数のシャトルコックとなって天空に飛び散った！　　　俺はバドミントンの真似をしただけなのに、ゴイサギは白い羽根のシャトルコックとなって夜の彼方に飛んで行った…。

俺はスマホで検索する。シャトルコック…スペースシャトル…シャトルバス…シャトルは行ったり来たりの意味だと、サーチエンジンは伝えて来た。

そうか、じゃ、あのバドミントンのシャトルコックは、大空から再び舞い戻ってくるのだ。

そうか、そうだったのか…俺は妙に納得した。そして…明日の朝、シャトルコックがゴイサギとなって甦って来るのを、この河原で待つことにした。

夢の中でもスマホを活用している…そんな時代なんだなぁ…。　　　　　　この次は…パソコンの中に入り込むような夢を見たいな。楽しみだぁ。