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良いところも悪いところも教えてくれた爺さん、今までありがとう

3月ももう終わり、年度末となり今日が最後の出勤という人も多いだろう。

今勤める会社には78歳になる相談役がいる。本人には言えないが、僕らの一部の社員は「爺さん」と呼んでいる。

3年目に僕がこの会社に来た時、爺さんは「代表取締役会長」。その次の年に「取締役相談役」、そして昨年は「相談役」。年々、肩書を軽くして、この3月で引退する。

爺さんには色々とお世話になった。この会社の良いことも悪いことも色々と教えてくれた。聞きたくない話もしてくれた。

時に重箱の隅をつつくようなことも指摘された。結構、いない人の悪口も多かった。二枚舌か?と思わせるような発言もしばしば見受けられた。休日の長文のラインメールもよくあった。「報告がない」と、さっき伝えたことも忘れて、同じことを聞いてくることもしばしばあった。

食事に行くときはほとんど御馳走してくれた。会社に顔を出すときには、社員への手土産も忘れない。行きつけの店への手土産や、送迎してくれた運転手さんに対してのチップも包んで渡している。粋な計らいだ。なかなか真似はできない。

人生100年の時代、年老いても働くことは良いことだと思っているし、僕自身も働けるうちはいくつになっても働いていたい。

でも、やはり「会社人」としては、創業者でない限り78歳まで「肩書」をつけて働くのは如何かと僕は思う。「会社人」として働くなら「平社員」なら問題はないだろう。むしろその立場なら、若い人から、いい意味で人生の相談相手になれるかもしれない。

「肩書を持った会社人」としての去り際は大切だと考えている。
「老害」と言われないうちに、綺麗に「会社」からは身を引きたいと思う。
そして、部下も上司も持たない「個人事業主」として働けるうちは働いていたい。

こんな考えを持てるようになったのも、爺さんのおかげだ。
また、爺さんの「粋」なところは見習いたいと思う。

爺さん、今までお世話になりました。
これからは自宅でゆっくりお過ごしください。
たまには食事に行きましょう。
今度は僕がご馳走いたします。

ありがとうございました。



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