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#324 「山登り」と「川下り」―見えない未来。キャリアをどう重ねるか

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織づくり、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに組織作りやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点で、ゆるゆるとお話をしていく番組です。この番組が面白かった。あるいは参考になったらフォロー・コメントなどいただけると嬉しいです。


未来のことを考えると「何で不安になるのか?」

昨日はですね。未来のことを考えると「何で不安になるのか?」という話をしてみました。

結論をまるっと要約すると、「未来を見すぎるからじゃないか?」という理由もあるかな? という話でした。

もちろん、未来を描くのも大事だと思いますが、「まずは、目の前のことをやる」ということも、不安を過度に抱えないためには大事なんじゃないか? というお話でした。

それを受けて、今日は「見えない未来の歩み方、キャリアの重ね方」について、お話してみたいと思います。

「山登り」と「川下り」―キャリアの重ね方2つのタイプ

「未来の歩み方」というか、「キャリアの重ね方」には、大きく分けると2つのタイプというか、道筋があるような気がするんですよね。

1つは理想、あるいは「未来は〇〇になりたい」みたいなものを掲げて、そこに向かって歩んでいくタイプ。もう1つは、とりあえず流れに身をまかせて、その結果見えてきたものを掴みながら歩んでいくタイプ。

1つ目の、目標とか、未来、あるいは理想を掲げて歩んでいくタイプが「山登り」のイメージだとすれば、2つ目の、その時々の状況に身を任せて、見えてきたものに対応していくのは、山から流れて来た川の流れに身を任せて下っていくような、「川下り」のようなイメージがあります。

一般的には「山登り型」が正解?

一般的には、何らかの理想ややりたいことを掲げて、それに対して努力していくことが、正しいとされているように思います。

というのも、学生時代や、社会人になってもそうかもしれませんが、「あなたのやりたいことは何ですか?」みたいな質問って、よくされますよね。

この質問をよくされるということは、なんとなく、やりたいことがあって、その理想に向かって歩むことが正しい姿だ……みたいな前提が、なんとなくあるような気がするんですよ。

でも、実際には、やりたいことがある人は全然いいんですけど、やりたいことが明確に決まってない場合もありますよね。

「理想や目標に向かって前進する」という刷り込みは、僕らを悩ませる

そもそも、やりたいことがなかったり、明確ではなかったりする場合、「やりたいことがないわたしって、ダメな人なのかな?」って、新たな悩みが生まれる感じがするんですよ。

若いときなんかはむしろ、何をしたらいいのかなんて、よくわからないですよね。

そう考えると、一般的に思われている「理想や目標を掲げて、そこに向かって一歩一歩歩んでいくのが正しい」という刷り込みが、僕らを悩ませているんじゃないか……そんな気もするわけです。

「流れに身を任せる」のはダメなのか?

じゃあ、「川下り型が悪いことなのか」と。

僕は、そんなことはないんじゃないかと思っています。なぜならば、その時々の状況によって出てきたものに対して、さまざまな取り組みをしていきながら見えてくることって、たくさんあると思うんですよね。

取り組む前には、まったく想像もしてなかったことや、「こんなことをやって、何が面白いんだろう?」みたいなことが、やってみたら「面白かった」とか、「この道も悪くないと思った」とか。

このように、環境によって与えられたことをやってみることによって、先が少しずつ見えてくる……ということもあると思います。

なので、もしも、自身のキャリアに対して「将来、これで大丈夫なのだろうか?」「なんの夢も希望も持ってないわたしは、よくないのだろうか?」……そういったことが、もし、悩みの入り口にあるだったら、とりあえず、川の流れに身を任せてみる。船を漕いでみる。波に乗ってみる……という形でもいいんじゃないか、そんなふうに思うわけです。

川を下るためには「楽しむ」こと

そのためには、日々を楽しむことのほうが大切で。なんかそんなにこう未来を描きすぎなくてもいいんじゃないかと。もちろん見たい人は見ればいいんですけどね。まあそんな風にも思うんですよね。

僕はいま、53歳になったんですけど、いままではどちらかというと、未来に目標を掲げて、それに対して努力をして歩んでいく、みたいなことが大事だと思っていました。

でも最近は、どちらかというと、「努力して何かを……」というよりは、自分の強みを活かして、その時々の状況に合わせて求められることをやる。そうやって未来を重ねていくというのも、悪いことじゃないんじゃないかな? という気がしています。

川下りには、スキルは必要

ただ、そのためには、ある程度できることを増やしておくというか、周囲の人から「〇〇さんって、□□が得意ですよね?」と言われるように、できることを増やしたり、それを周囲の人に知ってもらったりという努力は必要かもしれなくて。そのために、日々、努力を重ねていくだけでいいんじゃないか? という気もします。

というわけで、今日は「先が見えない状況の中をどう歩むか?」という話をしてみました。明日は、先が見えない状況の中をどう歩むか?ということについて、Will(やりたいこと)・Can(できること)・Must(やるべきこと)というフレームワークを用いながら、社会の中でキャリアを形成していく術というか、プロセスについてお話してみようと思います。

じゃあ、今日の話はこれで終わりにします。じゃあね、バイバ~イ!

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