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#365 「地方のほうが唯一無二の存在になれる」は本当か?

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織づくり、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。


地方での仕事の見つけ方、つくり方の話をしています

昨日とおとといはですね、「地方での仕事の見つけ方、つくり方」という話をしてきました。

今日はですね、「地方で仕事をするのは、ブルーオーシャンなのか?」という話をしてみたいと思います。

ブルーオーシャンとは?

まず、「ブルーオーシャンとは何か?」という話をする必要がありますね。

ブルーオーシャンとは、一言で言えば「競合がいない」ということになるかなと思います。「唯一無二の存在である」ということですね。

ブルーオーシャンの反対語はレッドオーシャンになりますが、レッドオーシャンは、言葉が表しているように「火の海」という意味です。周囲に同じような仕事をしている競合がたくさんいて、競争が激しい……という環境が、レッドオーシャンです。

なので、ブルーオーシャンは「競合が他にいない」「唯一無二の存在である」ということになります。

地方はブルーオーシャンなのか?

で、今日のテーマは「地方で仕事をするのは、ブルーオーシャンなのか?」なんですけど、よく移住界隈の業界では、こんな話があるんですよ。

「都市部で仕事をするよりも、地方のほうが、唯一無二の存在になれますよ」と。

たとえば、ITとか、コンサルティングとか、デザイナーとか、Webとか。あとは、ライターとか、カメラマンとか。地方では、そういった仕事をしている人が確かに少ないです。

なので、周囲から認知されると「唯一無二の存在になれますよ」と。軌道に乗ると「いろいろ声をかけられるようになりますよ」と。なんなら「都市部で仕事しているより、充実しますよ」みたいな。そういった話がよくあるんですよね。

確かに「地方はブルーオーシャン」かも。だけど……

で、この話が事実かどうかで言うと、事実といえば事実かな? と思います。

実際に、僕は新潟県妙高市っていうところで住んでるんですけど、周囲に、ITが得意な人、マーケティングが得意な人、ライティングが得意な人は、あまりいません。同様に、カメラマンやデザイナーといった仕事をしている人も、まったくいないわけではないんでしょうけど、「限られるな~」という気はしますよね。

もし、地域の中で、そういった分野が得意な人がいたとしたら、すごくありがたいと思うし、そういった仕事をしている人は限られるので、「デザインだったら〇〇さん」とか、「ITだったら〇〇さん」みたいな存在がいてくださったら、ありがたいなぁと思います。

「ブルーオーシャン」よりも「信頼できる存在か」

一方でそういった存在になるためには、「何ができるか?」よりも、まずは人間関係ですよね。周囲との良好な関係性が構築されていて、「〇〇さんだったら信頼できる」っていう存在になっている。

そのためにも、周囲の人たちに「自分は何をしている人なのか」ということを知ってもらっていて、信頼されている状態。そういった環境が築けて初めて、仕事ができる状況になると思うんですよ。

確かに、地方の方が、ITとか、マーケティングとか、デザインとか、そういった仕事をしている人は少ないかもしれませんが、少ないがゆえに、周囲からすると「どういった仕事をしている人なのか?」も分かりづらいところがあります。

なので、確かに、地方に行くとブルーオーシャンなのかもしれませんが、逆に自分が「何をしている人なのか?」「何ができる人なのか?」ということを、周囲に知ってもらう努力は必要ですよね。

自分を知ってもらうための努力

あとは、自分を知ってもらうための努力も必要だと思います。

たとえば、過度に横文字使うんじゃなくて、平坦な言葉でわかりやすく「自分が何をしているのか?」ということを伝える力が必要です。でも、案外難しいことですよね。

というか、僕自身、地方を拠点に仕事をしていますが、自分を理解してもらうのは、本当に難しいですもんね。

たとえば、僕は、インターネットを使って、顧客との接点をつくってきました。「コンテンツマーケティング」って言うんですけどね。

インターネットで検索するときって、何か、わからないことがあるときに検索するじゃないですか。だから、インターネットで検索された時に、検索結果の上位に表示されるようにして、必要な情報に触れていただいて、顧客との信頼関係を構築し、顧客になってもらう……というのが、コンテンツマーケティングという手法です。

信頼できるコンテンツを作って、コンテンツを通じて顧客との信頼関係をつくり、仕事につなげていく……という手法ですが、確かに、周囲にコンテンツマーケティングができる人や、やっている人はいないんじゃないかと思います。

ただ、これが実際の仕事になるためには、こういった手法や効果をちゃんと伝えて、ちゃんと結果を出して、仕事を増やしていく必要があります。これって、まぁまぁ難しいことですよね。

つまり、自分の仕事を、周囲にちゃんと理解してもらって、お金を得られる存在になるっていう。そこが、一番難しいところなんじゃないかと思います。

なので、確かに、地方はブルーオーシャンなのかもしれないんですけど、その話と、周囲から信頼されて、仕事を依頼されるようになるというのは、ちょっと違う話だと思います。また、これは地方に限った話ではなくて、都市部だって変わらないんじゃないかと思います。

なので、「地方だから活躍できる」みたいな話でもないんだろうな、と思います。

というわけで、今日は「地方で仕事をすると、ブルーオーシャンなのか?」というテーマでお話してきました。結論としては、ある部分では事実なのかもしれないけれど、大切なのは、ブルーオーシャンかどうかではなくて、「いかに関係性を構築できるか?」っていうこと。

そこは、難しいところもあるけど、確かに、関係性を構築できれば、唯一無二の存在になれるかもな……という話をしてみました。

じゃあ、今日の話はこれで終わりにします。じゃあね、バイバ~イ!

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