彼女は立ち上がる、サークルクラッシャーとして
彼の腕にある傷はリストカットによるものではなく子供たちと遊んだときにできたもので
彼女の腕にある傷は紛れもなく自傷行為によるものだった
俺の腕にある傷は自己免疫の暴走を抑えるための戦場の名残りで
あなたの腕にある傷は生まれながらの十字架だった
彼の腕にある傷は彼の繊細さを象徴するもので
彼女の腕にある傷は自己演出の賜物だった
僕の腕にある傷は先天性の暴力の結果で
君の腕にある傷はなにげなく社会が吹いた口笛に抗い進んだ磨耗の証だった
手を繋いで確かめ合う
それぞれの傷、それぞれの痛みを
分かち合うことでしか繋がれない俺たちの弱さをすべて受け止めて
その輪の中にある銃をいつか誰かが手に取ったとき
調和は崩れ、革命が始まる
あの時システムにとぼけられた屈辱を俺たちは忘れない
柔らかなその手に銃を持たせた罪は誰が被るのか
誰も被らなくていい、誰も苦しまなくていい
彼女はサークルクラッシャー
(これはこの前、僕に奢ってくれたKさんへ送る言葉です。内容はほとんど、その人と関係ありません。本当にありがとうございました。)
小さい頃からお金をもらうことが好きでした