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その名を叫んだ、「Excentriquie」!(ブランド黎明期~マルイワン進出編)

まえがき

前回記事では、ざっくりとしたブランドの歴史を書いたが、今回からは、個別の出来事を見ていきたい。
(※本内容は単なる元顧客が、自分の記憶をベースに記載しているので、相違等あったらコメントなりでご指摘いただけると幸いです)

ブランド設立(イクス&Co.設立~代官山店オープン)

この時期に関しては、実際に店舗に行ったことがないので、『ストリート・モードブック』内の記事やWEBアーカイブにて確認した内容を中心に記載する。

Excentriqueの誕生は2001年、デザイナーの細谷氏が開催したファッションショーに端を発する。青山で行われたファッションショーは、「50人ぐらいのハコに、結局は200人ぐらい来た」との盛況ぶりを見せ、後に代表取締役となる渡辺氏に「これはビジネスになる」と感じさせるものだったそうだ。
なお、Excentrique閉店時に店舗に展示されていた、以下のコルセットとドレスは、このファッションショーの際に使用されたものである。

(※このコルセットはロココ時代とほぼ同じパターンで作成されており、後のExcentriqueのコルセットとは全く異なるものだそうだ。ただ、レースの使い方などはExcentriqueのお洋服へのつながりを十分に感じるものであり、「言い値で買うから、レプリカを作って売ってほしい」と何度思ったか分からない)

そして、そのファッションショーをサポートした渡辺氏が、イクス&Co代表取締役となり、2002年にブランドが設立される。
設立当時は、代官山に店舗を構え、コルセットのセミオーダーを中心に、インポートコルセットやビンテージアクセサリーの販売を行っていた様子が、当時のWEBサイトよりうかがい知ることができる。

オーダー制から量産体制へ(ビーナスフォート店、マルイワン ポップアップショップ)

2003年3月、店舗は代官山からビーナスフォートに移転する。当時、ビーナスフォートでは「クリエイターを集めた企画エリア」があり、そこへの出店であった。
商業施設への出店を機にして、それまでのセミオーダー制から、工場生産の量産体制へと移行する。
正確な時期は不明だが、Online ShopのWEBアーカイブを確認する限り、Excentriqueのシグネチャーアイテムである、背面に編み上げがついたコルセットスカートは、この時期に初めて発売されたと推測される。

ちなみに、ビーナスフォート店には、私も訪問したことがある。
当時は「お台場カジノ計画」などが盛り上がりを見せていた時期だったことから、店舗近くにはルーレットやポーカー台が展示してあり、店内の高級そうなインテリアも相まって「上質な大人のお店」といった雰囲気に胸が高揚したことを覚えている。

ビーナスフォート店と並行して、マルイワンにも度々ポップアップショップを出店していた。
当時のマルイワンは、現コメ兵の青いビルにて営業していたのだが、1Fエスカレーター脇にイベントスペースがあり、所謂「ゴシックロリータ」や「ロリィタ」の子達が好きそうな、天使柄のグッズや可愛らしい雑貨のポップアップショップが期間限定で出店していた。
私がExcentriqueを知ったのも、このポップアップショップからである。
今まで見たことのない、中にボーンが入った、着るだけで綺麗なウエストラインを作れるコルセットや、コルセットスカートは、私をはじめとしたロリィタの子の心を一気につかんでいった。

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