しじみ

しじみと申します。近況報告のようなものを書きます。読んでいただけたらうれしいです😊

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最近の記事

源氏物語の輪読会のこと

月に一度、源氏物語のオンライン輪読会を開いています。 予習も下読みも必要なく、ただ集まって順に音読し、自由に感想を語り合おうという気楽な会です。ありがたいことに、先頃第七回を迎え、「空蝉」の巻まで進みました。 テキストは少し背伸びをして、谷崎潤一郎の現代語訳(新々訳)を選びました。紫式部の原文を大切にした、とても美しい訳文ですが、継ぎ目のない流麗な長文で、主語も入らないので少し難しいです。私は若い頃に円地文子の現代語訳を通読したのですが、この潤一郎訳を一人で読むのは困難だろ

    • しづごころなく

      とても久しぶりの投稿になってしまいました。 最後に書いたのは昨年の九月の、サリンジャーのチキン・サンドの話。 あの時から今日までずっと、半年以上も落ち着きなくバタバタしながら過ごし、気が付けばもう四月… 時の流れのあまりの速さに、呆然としてしまいます。 今日の東京は非情な「桜流し」で、昨日満開になったばかりの染井吉野は葉桜が始まってしまいました。 散り際が見事だとか、すぐに散るから美しいとか言われるけど、あまりにも儚すぎて、私はいつも胸が痛みます。 さみしい花だなって思

      • フランクリンのチキン・サンド

        輪読会でサリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』を読んでいます。私にとって初めてのサリンジャー作品です。1回2時間ほどの輪読会で1編を読了するペースで進んでいて、先日3編目の『対エスキモー戦争の前夜』を読みました。 この作品、ひとりで下読みしたときは、さらりと流してしまって、特に心に残りませんでした。文章の意味がわからないわけではないのだけど、そこから何かを感じとれなかったのです。自分はやはり読解力が足りないのだなと、少し落ち込みもしました。 でも、ひとりでは素通りしてしま

        • 栞作り

          本が好きなので、栞は身近な存在です。 文庫本に付いている出版社の栞はそれぞれ味わいがあるし、本屋さんなどで素敵なものも売っているのだけど、自分で手作りできたらもっといいなとずっと思っていました。好きなイラストを描いたものや、本の内容に合わせたデザインのものを使えたらどんなに楽しいだろう、本好きの友人にも贈ったら喜んでもらえるのではないか・・・と。 先日、そんな願望を叶える機会がついに訪れました。知人が講師を務める”栞作り教室”に参加してきたのです。 作り方は、水面に垂らした

        源氏物語の輪読会のこと

          この夏のこと

          八月も終わりに近づいて、夜の遅い時間などは微かに秋の気配を感じるようになりました。 ようやく、季節が進もうとしています。 日本はもう、永遠に夏なのかもしれない・・・なんておかしな疑いが心をよぎるほどに、今年の暑さは酷いものでした。 あまりの暑さに、エアコンの効いた部屋から出るのを怯んでしまい、何度か出かけるのをあきらめたこともありました。とても行きたかったはずのイベントさえも。 いろいろともったいないことをしてしまいました。 むかしの夏は、暑すぎて出かける気力を奪われるな

          この夏のこと

          しじみについて

          はじめまして。 しじみと申します。 本を読むことは、いつのまにか人生の一部になっていました。 といっても、たくさんの本を読んできたわけではありません。 好きな作品、たとえば『源氏物語』や、夏目漱石の『こころ』、遠藤周作の『深い河』など、好きなものを何度も繰り返し読むというようなことをしてきました。 ところが最近は、いくつかの読書会に参加しているおかげで、これまで読んでこなかったような作品に触れる機会が増えてきました。 自分の先入観や思い込みを打ち壊す、すばらしい読書体験を

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