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プラトンっていつの人?何したの?

歴史を少しずつ知るマガジン


プラトンって誰?いつの人?何した?

プラトン
source: Penntoday “Plato was rigtht. Earth is made, on average, of cubes.

知っているようで、よく知らないプラトンを知ってみようと思います。


どこのいつの人?

紀元前428年–紀元前348年
古代ギリシャアテネ生まれの哲学者

どんな人?

プラトンは、ソクラテスの弟子。そしてアリストテレスはプラトンの弟子。古代ギリシャおよび西洋哲学の歴史における中心的人物。

ソクラテス

ソクラテス

ソクラテス(Socrates)紀元前470年頃 – 紀元前399年。アテナイ出身の古代ギリシアの哲学者。西洋哲学の基礎を築いた人物の1人。ソクラテス自身は、一切の著述を行わなかったため、弟子たちがソクラテスの死後に彼について書いた著書によって、その存在と思想が世に広がりました。主な弟子にプラトンとクセノフォンがいます。劇作家のアリストファネスは、ソクラテスの存命中にソクラテスに言及した演劇を執筆した作家。プラトンの書いた対話篇により、倫理学と認識論の分野でのソクラテスの貢献が知られるようになりました。


アリストテレス

ラファエロ画「アテナイの学堂」 フレスコ画。左がプラトン。これはレオナルド・ダ・ヴィンチ自画像がモデルとされています。右がアリストテレス。
画像引用:Best Times アリストテレスにフラれたプラトンが残した言葉。「私を蹴飛ばして行ってしまった。まるで…」

アリストテレス(Aristotle):生物学、天文学、物理学……など、様々な研究を行ったため、「万学の祖」と言われています。アレクサンドロス大王の家庭教師。紀元前384年に、マケドニア王国支配下のスタゲイロスという都市で生まる。一族は、代々マケドニアの王宮に使える医者で、父親のニコマコスもアレクサンドロス大王の祖父に仕えていました。 17歳になったアリストテレスは、アテネに行き、プラトンが創設した学園「アカデメイア」に入学しました。


西洋哲学

ギリシャ哲学とヘブライ信仰(キリスト教信仰)をベースにした哲学。紀元前6-7世紀、ギリシャではソクラテスらによって、北インドでは釈迦によって、黄河流域では孔子らによって、哲学が発生しました。これらの哲学に共通するのは、神話にとらわれず、世界にひとつの普遍的秩序を模索したところ。その上でギリシャに見られた特質とは、哲学的思考が、ユークリッド幾何学のような論理体系を生み出す「論理性」を求めたことでした。プラトンは「哲学の論理(ディアレクティケ)」と「弁論術(レトリケ)」を区別しています。一方、中国では論理性は修辞の中に取り込まれ、インドでは修辞を排した論理性の追求は古代に見られませんでした。

プラトンの概要

プラトンは、ソクラテスから問答法(弁証法)と正義・徳・善を理知的かつ執拗に追求していく哲学者としての主知主義(intellectualism:人間の精神を「知性・理性」、「意志・気概」、「感情・欲望」に三分割する見方の中で、「知性・理性」の働きを重視する思想)な姿勢を学び、国家公共に携わる政治家を目指しました。しかし三十人政権やその後の民主派政権のひどい状態を見て、現実政治に関わるのを避け、ソクラテス死後の30代からは、対話篇を執筆しつつ、哲学の追求と政治との統合を模索していきました。この頃に、哲学者による国家統治構想、哲人王思想や、その同志獲得・養成の構想はすでに温められていました。40歳頃の第一回シケリア旅行にて、ピュタゴラス学派と交流を持ったことで、数学・幾何学と、輪廻転生する不滅の霊魂、プシュケーの概念を重視するようになり、それらと対になった、感覚を超えた真実在としての「イデア」概念を醸成していきました。
帰国後、アカデメイアに学園を開設し、初期末・中期対話篇を執筆。「魂の想起、アナムネーシス」、「魂の三分説」、「哲人王」、「善のイデア」といった概念を形成し、表明していました。

プラトンの著書

プラトンの著書の真贋はすでに紀元前のプトレマイオス朝アレクサンドリアの文献学者によって議論されていました。アレクサンドリア出身で、ローマ帝国2代目皇帝ティベリウスの廷臣だったトラシュロスは、当時伝わっていたプラトンの著作群の中から真作と考えた36篇を抜き出し、ギリシア悲劇の四部作形式にならい、以下のように、9編の4部作集にまとめました。

  1. 『エウテュプロン』『ソクラテスの弁明』『クリトン』『パイドン』

  2. 『クラテュロス』『テアイテトス』『ソピステス』『政治家』

  3. 『パルメニデス』『ピレボス』『饗宴』『パイドロス』

  4. 『アルキビアデスI』『アルキビアデスII』『ヒッパルコス』『恋敵』

  5. 『テアゲス』『カルミデス』『ラケス』『リュシス』

  6. 『エウテュデモス』『プロタゴラス』『ゴルギアス』『メノン』

  7. 『ヒッピアス (大)』『ヒッピアス (小)』『イオン』『メネクセノス』

  8. 『クレイトポン』『国家』『ティマイオス』『クリティアス』

  9. 『ミノス』『法律』『エピノミス』『書簡集』

参照


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