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今年の夏休みやったことのまとめ1〜北岳にきただけ〜

 今年の夏休みは10日間あった。その中でやったことをまとめておこうと思う。

・北岳に行きたいだけ
「北岳にきただけ」
それを言いたいが為に行きたいと思った。ちょうど山の日に山で過ごしたいと思っていたので、幸先のいい夏休みの幕開けだった。

 山の日。日本で2番目に高い山北岳に登った。赤岳〜硫黄岳縦走、甲斐駒ヶ岳に次ぐ南アルプスチャレンジとなる。肩ノ小屋で一泊してから北岳に向かう者。北岳にの更に向こうの間ノ岳テントを張ってからその日のうちに頂上を目指す者。まさに千差万別。人それぞれの山に対しての向き合い方が存在するんだなと。

 富士山の弾丸登山が問題視される中、北岳は万全な装備を揃えている人が多いと感じた。下界は猛暑だが、テント泊となるとフリースを着込みニット帽を被って完全な冬の装いをしなければいけなかった。また、他の登山客が何かざわつき始めたかと思うと、ブロッケン現象という、霧がたちこめるような高山で、日の出や日没時に太陽を背にして立つと、全面の霧や雲に投影された自分の影の周りに虹の輪が浮かびあがる現象にも立ち会えた。 日本では「御来光」といって、阿弥陀様が光背(こうはい)を背負ってあらわれたものとして信仰されていたという。山に訪れていた団体は、EXILEや千手観音のような遊びをしていて、団体で登るのもいいなと思いつつ、やはり自分のペースが乱されるのは億劫だとも思う。高山病にうなされながら深夜に目が覚めて空を見上げると、間違いなく人生で満点の星空を眺めることができた。数分見上げていると流れ星を見ることができるような、空は宇宙まで繋がっているんだと認識することができた。そこから数時間でご来光を拝み、富士山はいつになく凛々しい姿だった。一緒にご来校を見ていた50代の男性が「山の楽しみ方は千差万別ですからなあ。頂上まで登らずとも満足です。予定を変えて、このまま下山しようと思います」と話していたのが印象に残っている。道中では野鳥や猿に出会い、明らかに日帰り登山では経験できない遭遇だった。下山中はとにかく面白くない単調な山が続いたので、自分は何のために山に登るんだろうと考えていた。それでもあの稜線を思い出すと行ってよかったと思える。


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