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就職活動文章術

今回は、就活で抑えておきたい文章の作成ポイントをご紹介させていただきます。字数制限で文字を減らしたいとき、しっくりくる表現が見つからないとき、そしてご自身でES添削する際のセフルチェック項目として、このnote記事を参考にしていただければと思います。
私がES添削する際の様子も伝わるよう、例文付きで言い散らかしたいと思います。

読者さまの貴重なお時間をありがとうございます、ぜひ[ スキ ]や[ シェア ]をしていただけると励みになります!それでは、どうぞご笑覧ください。

❚ 助詞の連続は頭が悪く見える

読み手がダイレクトに稚拙な印象を抱く文章、その1です。
(助詞とは、付属語として語と語の関係を表したり、いろいろな意味を添えたりする働きがある)
最も頻度が高い助詞が「の」です。文章に意味を加えるのに無意識で使いがちですが、ご自身で作成した文章を見返す際に「の」が連続していないか意識して精査してほしいと思います。まずは例を見てもらうのが分かりやすいと思います。

①初コロナ禍で開催ためプログラムを1から考える
②公平性の観点から残り人は他役割を担ってもらえないかと提案
③研究テーマはデジタル時代中国男性性変容です

「の」が繰り返されると、読み手はどうしても稚拙な印象を持ってしまいます。私が添削するなら、以下のように修正するでしょう。②③では、文節を離して「の」が連続しないようにしています。
①コロナ禍で初開催となるプログラムを1から考える
②残りの人は公平性の観点から他の役割を担ってもらうよう提案
③研究テーマはデジタル時代の中国における男性性の変容です

また、文章の中に表現の重複がないことも意識しながら作成や読み返しをしてほしい思います。
【表現の重複例】
・お客様から楽しむことができましたと一言いただくことができました

❚ 同じ語尾の連続は頭が悪く見える

読み手がダイレクトに稚拙な印象を抱く文章、その2です。
エピソードはどうしても過去を説明する内容になりますので、過去形が連続してしまいがちになりますが、読むリズムを考慮するとそのまま過去を並べるだけでは話の臨場感が薄れてしまいます。

私の強みは柔軟性です。それは幼少期に複数回転校したことによって培われました。当初は新しい学校に行く際はクラスで受け身の姿勢でいました。そのため慣れるまで時間がかかってしまいました。そこで次の学校では、最初からクラスで担い手がいない係を進んで引き受けたりし徐々に話す人を広げていきました。そのことで周囲から話しかけられる機会が自然と増えました。また1人でいる人に自分から積極的に話かけることでも転校先の環境に慣れていきました。このことから様々な変化に柔軟に対応する力を身に付けました

稚拙な印象"その1"で挙げた「の」と同様に、同じ文末が繰り返さえることで読み手に稚拙な文章だと感じさせてしまいます。
先述の柔軟性を身につけた原体験のエピソードを私で修正してみます。
(修正案)
私は小学時代に3度の転校を経験したことで柔軟性を培いました。初めての転校では受け身の姿勢でなかなか環境に馴染めなかったことを反省し、次の学校では班活動や係決めの際に役割をみつけては名乗り出るように積極的な行動で性格が変わったと振り返っています。自然と会話が弾み友達の輪も広がりましたが、3度目の転校を余儀なくされたのが寂しい思い出です。それ以後、新しい集団に身をおいた際にはあえて仕事を選ばずに相手が必要とするものを担うことで、人間関係や物事の処理に柔軟性を発揮できるようになりました。

語尾の連続で絶対にやってはいけないことは「思います/ました」が繰り返されることです。文章作成に時間があくとNG文章をやってしまいがちなので、一度完成したら読み返しましょう。

❚ 重ね言葉に注意

重ね言葉(重言)とは、同じ意味の言葉を重ねた表現のことを指します。会話では、意味を強調するときや語調を整えるために使いがちですが、同じ意味の言葉を重ねた表現をしないように注意してください。重ね言葉を使用することは文法として誤りとされているわけではありませんが、同じ意味を持つ言葉が連続すると読み手は違和感を覚えますし、場合によっては頭が悪い文章に見えてしまいます。
【重ね言葉(重言)の例】
・まずはじめに
・約〇〇程度
・あらかじめ予定していた

また、話し言葉では同じ意味の動詞を重ねることで会話に緩急がうまれることもあると思いますが、文字に起こすとしっくりしない感じの文章になってしまうことも。限られた文字数の中で作文しなければならないのでシンプルに伝えることに意識を向けましょう。
【動詞の重なり(→言い換え)】
・続けて行っています(→継続しています)
・※事例調査中

メモ:新しい『公用文作成の要領』に向けて(文化庁2021年)において”違和感を感じる”は冗長さを避けるためにむやみに用いないようにするとされている。

❚ 同じ単語は言い換える

読み手がダイレクトに稚拙な印象を抱く文章、その3として紹介するのは、同じ単語が繰り返されている文章です。まさに、この単語「文章」が重複している状態を別の単語に言い換えて、改めます。
修正後:読み手がダイレクトに稚拙な印象を抱く文章、その3として紹介するのは、同じ単語が繰り返される事象です。
2度目以降に出てくる単語を省略したり、意味が同じでも表現の異なる単語を用いることで上品な文章に仕上がります。
また字数制限があってどうしても文字数がオーバーしてしまうときには、真っ先に同じ単語を見つけてどちらかを無くす作業をしたいところです。

他の従業員の場所などを把握し、自分が行くべきとこはどこか、自分のすべきことは何かを常に考えて行動しています。他の従業員が困っていたらすぐに手助けに行けるように心がけています。

(修正案)
スタッフの立ち位置や混雑状況などを把握し、自分が行くべきとこはどこか、自分のすべきことは何かを常に考えて行動しています。他の従業員が困っていたらすぐに手助けに行けるように心がけています。

意見を交わせないことが課題であり、その原因は発言しづらい雰囲気にあると考えました。そこで私は誰もが発言できるように2点の施策を講じました。1つ目は自分が1番最初に発言することです。

(修正案)
意見を交わせないことが課題であり、その原因は発言しづらい雰囲気にあると考えました。そこで私は誰もが議論し合えるように2点の施策を講じました。1つ目は話し合いの最初に意見を促す声掛けをすることです。

私のグループのメンバーは4人4人の内私以外の3人は多忙で、特に2人はとても忙しかったので、プレゼンの準備が最終日までに間に合うかどうか怪しい状態でした。

(修正案)
メンバー4人で顔を合わせた自己紹介の際に、私以外のチームメイトは授業以外の時間確保が困難で、話し合いを取るか資料準備に時間を割くか板挟みの状態でした。

とても便利な類語辞典、私にとってwebilioはブラウザ上のタブで常時開いているサイトです。ブックマークは不要、単語+類語で調べるとサイトがいくつか検索結果に表示さますが、ぜひ「webilio」を選んで開いてもらえればと思います。
weblio類語辞典|https://thesaurus.weblio.jp/

❚ 文節を入れ替える

「私の好きな食べ物は唐揚げだ」→「私は唐揚げが好きだ」
文字数の調整が必要なときは、文節や文章の前後を入れ替えるとスッキリみえたり、字数の削減に繋がります。また行き詰まって、言葉のアイディアが出なくなったときにも、文節や単語を用いる位置を前後に入れ替える作業をすることで文章の完成度に磨きがかかります。
入れ替えの例をいくつか並べて置きましょう!例に挙げた「After」の方が良いとは限りません、前後の文脈をみて調整していく術としての参考例と捉えてください。

例1 Before:
私は産業発展や人々の生活基盤を作るという観点からエネルギー関連事業に関心がある

例1 After:
私はエネルギー関連事業を通して産業発展や人々の生活基盤を作ることに貢献したい

例2 Before:
大学サッカー部での幹部活動で、組織基盤の強化によって組織活性化を図ることにやりがいを感じた

例2 After:
大学サッカー部において組織基盤の強化によるチームの活性化に情熱を注いだ幹部時代だったと振り返る

例3 Before:
店長に提案
をする際には、店舗周辺の駐車場の料金や距離を調査し資料を作成することでわかりやすく提案することを心がけた

例3 After:
妥当性や具体的な検討ができるよう相場や距離を記載した表とあわせて店長に提案した

例4 Before:
ダイレクトに稚拙な印象を読み手に与える文章、その1です

例4 Before:
読み手がダイレクトに稚拙な印象を抱く文章、その1です

▼ESのブラッシュアップや添削を個別に相談したい学生専用▼
「しくじり先輩」本人|https://matcher.jp/plans/60509

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