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強面のあの人も小さい時はお尻フリフリして踊っていたかもしれない

伸ばしかけの前髪を切ろうか伸ばそうか迷っている。朝、アイロンで軽く巻いてセットするのだけど、湿気の多い雨の日はペタッとなるし、伸ばして流せば大人っぽくなるかもしれないとわずかな期待も捨てられない。

切りたい衝動は週末に起こった。友達のお子ちゃんが外出してランチもできるようになったというので、お子ちゃんのももちゃんも入れて4人でランチをした。ももちゃんは見事なクレラップヘアーになっていた。ママが、クレラップのイメージキャラのあの女の子みたく、前髪をきれーいにパッツン、オンザ眉毛にしたのだが、とにかくかわいい。おでことほっぺが最大限に生かされる最高の髪型…

そんなももちゃんを見ちゃったものだから、前髪切るのもいいなぁと。ただ、忘れてはいけないのはわたしはももちゃんではない。三十路という道をひたと進み、毎日通勤電車に揺られている女だ。

オンザ眉毛にしたところでももちゃんの様にはなれない。

一番最初にももちゃんに会ったのはまだ、ももちゃんがベビーカーに乗っている時だったから、目の前で懸命にスプーンを使ってご飯を食べる様子や、ママのリンゴ酢ドリンクをひとりで飲む様子に感動を覚えざるを得なかった。

ももちゃんは最近、大きな栗の木の下でを踊るという。可愛すぎる絵だ。。癒しの存在過ぎて、わたしはそのランチでロクに喋りもせず、もぐもぐするももちゃんを眺めていた。

この感動を、誰かに。。

気付いたら母にラインをしていた。ももちゃんのオンザ眉毛の髪型や、ご飯を懸命に食べる様子、そして、大きな栗の木の下でを踊ることを。

ピコン

あんたもお尻フリフリして踊ってたよ

なんと。

ドリカムの晴れたらいいねに合わせてね。

恐るべし母の記憶力🤱

今じゃ、日々パソコンの前で仏頂面して、一丁前に後輩の相談に乗っている様なこんなわたしにも、そんな時代があったのか。がんばって背伸びして母にも喜んでもらおうと思って贈り物したり、ご飯に誘ったりなんたりしてたけど、母の中のわたしは、ドリカムの晴れたらいいねに合わせて、お尻フリフリして踊るわたしなのだ。

そうか、言葉足らずなあのお客さんも、いつもクールなあの上司も、ちっちゃい時はお尻フリフリして踊ってたのだ。

お尻フリフリして踊る自分の子と一緒になって今も踊ってるかも知れない。

そんなことを思ったら、あぁ、みんな誰かの子なんだなぁと気づいた週末の出来事でした。


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