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知った方が良いのか、知らない方が良いのか。

オオイヌノフグリが好きです。

雪が溶けて、温かくなってきて、空気が変わってきたな、そんな春の気配を感じる頃、真っ先に顔を出すお花です。「オオイヌノフグリ咲いてるね」春が来た、と嬉しくなります。

澄み渡る青空のような、キレイな綺麗な青色の小さな可愛らしいお花。花弁は4枚で、四葉のクローバーのような形。中心部は白くて、青空に浮かぶ白い雲のよう。青空と白雲のような色合いが、やっぱり好きだ。ギザギザとした小さな緑色の葉っぱも素敵。クローバーも、タンポポもまだ咲いていない枯れ草の大地の中に、パッと目を引くお花の青色と葉っぱの鮮やかな緑色が、色を失った大地に、命を吹き込んでくれているようで、「今年も咲いてくれて、ありがとう!」そんな気分なります。

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道端や公園に必ずと言っていいほど、よく見かけるオオイヌノフグリやシロツメクサ。けれども、もともとは日本には咲いていなかった帰化植物です。ずいぶんと、日本に根付いてしまったのだな。子供の頃から、大好きで、青色が星のように散らばった群生をみつけると、キレイだな、と心が洗われます。

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大人になってから、テレビだったか、本だったか、忘れてしまったけれど、名前の由来を知ったのです。

大犬の陰嚢。

衝撃。

なんとも言えない気分になりました。こんなに可愛らしいお花なのに、他になかったのか。

どこが?似ても似つかぬ。似ているのか?

もともとは、在来種のイヌノフグリという植物に似ている事から、オオイヌノフグリになったそうです。フグリとは陰嚢のことで、イヌノフグリの果実の形が雄犬の陰嚢に似ているらしい。

何でこんな名前。

なんとなく、見方が変わってしまったように思いつつ、大好きな事には、変わりはない、はず。

しかし、オオイヌノフグリって言葉を発した時に、頭の中にモヤモヤする物があるのです。

「こんな可愛らしい姿をして、実はちょっと卑猥な名前なんだよ」と。

「可愛らしいあの子の秘密を知ってしまった!」そんな気持ち。

そして、これを読んでから、オオイヌノフグリを知ってしまった方は、知った方が良かったのか、知らない方が良かったのか。

秘密を共有してもらいたいと思ってしまった私は、誘ってしまった。モヤモヤのオオイヌノフグリの迷宮へと。



ここまで、貴重なお時間を!ありがとうございます。あなたが、読んで下さる事が、奇跡のように思います。くだらない話ばかりですが、笑って楽しんでくれると嬉しいです。また、来て下さいね!