見出し画像

#25 大いなるギブも“一斉送信”によって価値を鬼下げする

こんにちは、夫婦でダンススタジオを営むシマムラ(妻)です。

誰かに無償のギブをしたとき、喜んでもらったり、お礼を言われたりするとほんのりうれしい。

「無償のギブ」はあくまで ”無償” だから、お礼をもらわなくても文句を言わずに納得すべきことなのだろうけど、やっぱり喜びや感謝を伝えてもらえると、「ああ、よかった」「次もギブしよう」と思える。

昨日、わたしはこんなギブをした。

スタジオのとあるチームの振り写しの進みが悪いため、 ”インストラクターが踊ってる見本動画” をわざわざ撮影してチームメンバー保護者全員にLINEで送った。

こんなことは通常はしない。

でもできない子に追い着いてほしい、がんばって自主練して振りを覚えてきてほしい、と思って無償ギブした。

その数9名。

いつもわりとライトに会話のキャッチボールをしている保護者の方も多かったので、お礼LINEのひとつでも来るかと思いきや、

なんと誰からも返信がこなかった。

わたしにとってはかなりの衝撃だったので、なんで誰からも来ないんだと少し考察してみた。

そしたら、答えがわかった。

LINEの一斉送信で送った。

それが悪かったのだ。


■「みなさま」に対してのメッセージは "自分ごと" にならない

この動画を送るとき、わたしは文章の冒頭に「◎◎チームのみなさまへ」というひとことを入れた。

いつもスタジオメンバー全員への休講や月謝支払いのお知らせなんかは「スタジオのみなさまへ」的な感じで書いて送っていたから、それと同じテンションで、そうした。

が、これが最大にマズかった。

「◎◎チームのみなさまへ」というひとことは、大勢の人に一斉に送っている感が多分に強まる

そうすると、「わたし個人へのメッセージ」感がなく、事務的で機械的な連絡事項のような印象を持たれ、一方通行なメッセージになってしまう。

たとえば、こういう文章だったらどうだろう。

「◎◎さんへ。今〇〇ちゃんがレッスンでやってるナンバーの動画を撮ったので、よかったら自主練に使ってくださいね!」

うん。

これなら、少なくとも「ありがとうございます!」のひとことくらいほとんどの人が返信してくれる気がする。


■感謝が欲しいんじゃない。ただ価値を下げたくない

別に「ありがとうございます」と感謝の言葉を言ってくれと要請しているんじゃない。


ただ、自分たちが行った無償ギブの価値をムダに下げることはしたくない。


なにか大切な言葉を贈るとき、

特別な何かをギブするとき、

一斉送信はダメだ。

そして、「一斉送信している風に見える」のもダメだ。

なぜなら、今回、わたしは9人へ一斉送信をしていないからだ。

一斉送信風な「~~~のみなさんへ」という文章を、ひとりひとりに個別送信した。

この「みなさんへ」という言葉、無償ギブの価値を鬼下げするので使用にあたっては要注意だ。

サポートはいりません。記事を読んで「ほぅ」「へぇ」「なるほど」があったら、ぜひシェアやコメント、フォローで応援いただけるとうれしいです。