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寄付=お金を減らす練習

私は自分で建てた会社の役員である。
そのため、毎年一定の報酬を決めて、それを12ヶ月で割り、
それが毎月給与として支払われている。

そのお金を毎月どこかしらに寄付をしている。

長く寄付をしているのはプラン・インターナショナルだ。
女の子のための寄付をしている。
これは25歳頃から毎月1000円のプランで始めた。

アルバイトで生計を立てていた、手取り13万円の頃からだ。
手取り13万で、1000円の寄付は結構痛い。

しかし、私はお金を減らすということに慣れておきたかったのだ。

なぜなら、

専業漫画家や社長になった時に
スタッフや新しい機材などに使う設備投資を
「惜しい」と思わないようにだ


私は自分のお金が減ることに抵抗感を感じるタイプだ。

それが後々、自分を助けてくれるための投資であっても
最初はそのお金が惜しい・・・と思ってしまうのだ。

なので、今後それが態度となって出てしまったら、
物事は上手くいかないかもしれないと思い、

お金がない状態で、どうやってお金を減らす練習を始められるのかを模索したところ、

寄付にたどり着いたのだ。

お金を減らすことや使うことは、お金を稼ぐより難しい。

もちろん、自分に使うことは簡単だ。
適当に欲しいものを買えばいい。

でもそれではただ単に浪費である。

お金は、天下の回り物だ。
上手く使えば、よりたくさん帰ってくるはずだ。

ただ、

上手く使えば


の話。

お金を道具として使えるかが、その人の真価かもしれない。


その後、漫画の受注を受けるようになって、
初めてアシスタントさん(未経験)に依頼したときに

「私の稼いだお金なのに、、、払うのが惜しい。。。」
「こんなに時間がかかる背景だったか?その分の時給が発生するじゃないか・・・」
「もはや私が自分で書いた方が早いじゃないか」
「説明する時間がもったいない、この時間も時給は発生するし、私の説明する時間もタダではないんだぞ!」


という嫌な気持ちが巡ってきた。

練習した甲斐がない。


クソ野郎だ。


アシスタントさんを初めて雇っていた頃はまだ兼業漫画家だった。
週3でバイトをしながら毎月2本の連載漫画をこなしていた頃だ。

しかし、その時は原稿料が数ヶ月遅れで入る頃だったため
原稿料だけではアシスタント代を賄えず、
アルバイト代をごっそりアシスタントにつぎ込んでいた。

しかも、借金して機材を買っていたため、その返済もある。

最高潮にイライラしていた。

そんな中、私は暴挙に出る。

10000円の寄付をユニセフにしたのだ。

お金がないのに。

しかし、現状は変わらない。
相変わらず制作費は火の車だ。

だが、

「ま、仕方ない! アシスタントさんも慣れてくれればきっと
時間的にもお金的にも余裕が出てくるだろう
もしダメだったら、その時はまたバイトのシフトを多くすればいい」


名前も知らない人にお金を払える(寄付できる)私って
まだまだいけるんじゃない?頑張れるんじゃない?

という

謎の余裕感をGET

することができた。

その後、アシスタントさんはお仕事に慣れていき順調に進んだ。
もちろん、その方の人柄と技量が良かったからだ。

私としては運が良かっただけかもしれない。

その経験を活かして、その後もアシスタントさんを増やし、
最初はもちろん思うように動いてくれなくても
その費用を「投資」として考えられるようになった

寄付をするということは私にとって、
別にいいことをしたということでもない。

ただのお金を減らす練習に過ぎない。

お金を自分以外の人間に何十万円も支払う時に感じる

抵抗感を克服

するためだ。

もし、あなたがお金を使うことに抵抗があるタイプの人間であれば
寄付をお勧めする。

以上。

ではまた!










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