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大好きな赤毛のアンをこどもと読む

 私の大好きな本、それは赤毛のアンです。

カナダのルーシー・モード・モンゴメリ作、村岡花子訳、新潮文庫の本を愛読しています。

赤毛のアンというと、子供の頃に読む方も多いのではないでしょうか。

子供の頃にそういった文学に興味のなかった私は、20代になってから、この赤毛のアンと出会いました。

それゆえに、その出会いは私にとって鮮烈で、心に刺さるものとなったのです。

 アンの決して恵まれているとはいいがたい環境の中での前向きな思考は、私に勇気を与えてくれました。

わたしもこう生きたい、こんな女性になりたい、と感銘を受けました。

「これから発見することがたくさんあるって、すてきだと思わない?あたししみじみ生きているのがうれしいわ。世界ってとってもおもしろいところですもの」

上記はアンのセリフの一節ですが、アンは何事もおもしろがり、興味をもち、すてきなところを見つけ出すことのできる女性です。

また、悲しいとき、悔しいときはその感情を抑えずに、思いっきり、悲しんだり、悔しんだりして、泣くことのできる女性で、それゆえに失敗もあるのですが、それすら愛らしい彼女なのです。

 20代の頃、この作品に出合った私は、アンの様な女性になることを心に誓い、この本を心のバイブルとしました。

それから20年程たった現在、私は40代になりましたが、今もその気持ちは変わっていません。

そして、私は今、昔心に誓ったように、何事にも前向きで、明るい私に、家庭の中の太陽のような存在である母に、なれているのではないかな?と思っています。

今日、ここに至るまでには、色々なこともあり、悲しい別れや、上手くいかないこと、思い通りにならないことへの苛立ちや、仕事に対する不安や、人に何かを与えてもらおうと多くを望んでしまうことや、人との諍いや冷戦などなど、思い悩み、上手くいかない日々もたくさんあったと思いますが、

今、感じるのは日々の幸せです。

幸せの感じ方はもちろん、人それぞれですが、

かわいい娘が2人いる幸せ。

働き者で基本やさしい夫がいる幸せ。

在宅自営業で仕事がある幸せ。

心地よい家に住む幸せ。

 少し前に、そんな大好きな赤毛のアンの、こども版の本を買って、小学3年生の頃の長女に、夜寝る前に少しずつ、読み聞かせをしました。

ここで困ったことが1つ。

孤児のアンを引き取ってくれた、養父の心優しいマシューおじさん。

マシューが出てくるたびに、私の心は悲しみと感動で打ち震え、読み聞かせをする唇も震え、声も震え、涙があふれてきて、震えながら読む私に、半ばあきれながら、長女は聞いてくれました。

 長女も感動して一緒に泣いていることもあり、私たち親子の読後感としては、アンの良さももちろんあるのですが、マシューのところで泣いちゃうんだよね、というところが深く印象に残ったのでした。

4年生になった長女が、この度学校から、休み時間の読書を推奨したいので、家から本を持ってくるように、といわれ、特にわたしに知らせることもなく、持って行った本が、赤毛のアンでした。

娘のお気に入りの1冊となったようで、赤毛のアン好きの私としても嬉しいです。

本は親がすすめても、こども自身が興味を持たないと、中々読んでくれないと思っていて、今回は半ば押し売り的ではあったものの、寝る前の読み聞かせの時間に、読んであげられたことが、興味につながりよかったと思います。

それ以降、長女は学校の図書室で、世界名作劇場シリーズの本を何冊かかりてきてくれるようになり、私も一緒に興味津々で読んだりしました。

 本は心を豊かにしてくれるもの。

 子育てで本を読む時間が無くなってしまった私は、最近、何かをしながらの動画視聴ばかりですが、夜寝る前の読み聞かせの時間はまだ続いているので、絵本や児童書を今は子供と一緒に楽しみたいと思います。


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