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コード理論と和声学の違い

音楽を勉強してみようと思う人が、結構最初に出会う「コード理論」「和声法(学)」という頭が痛くなる言葉。どんな違いがあって、自分がどれを学べばよいのか紹介します。

出典はこちら。

コード理論の考え方

コード理論は、「音の集合体」を「塊」として扱い、どのようにしてつないでいくかに注目します。
「和音の形態」を記号化した「コード・ネーム」で扱うことも特徴的です。

和声学の考え方

それに対して、和声学は「個々の声部」という概念が強く、一人の声や1つのパートの集合の結果「和音を作っている」という対位法的な考えに基づいており、各パートが歌いやすく、美しく流れていくことを意識します。

また一般的に、和声学では、コード・ネームではなく、和音の形態を表す、「数字付き低音」や調における「度数」を表記します。

横の流れに対して繊細なので、「禁則・規則」がより多くなっています。

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どちらを学ぶべきか?

一般的には、ロック、ジャズ、ポピュラー系の音楽では「コード理論」「ポピュラー和声」、クラシック系は「和声法」「和声学」で語られることが多いです。

多分「和声法」「和声学」な人
・クラシカルな曲を書きたい、理解したい
・歌う声部、単旋律楽器、クラシカルな楽器を使う
・五線譜で書きたい
・分厚い本が読みたい

前述の通り「和声法」「和声学」は声部を独立したものと捉えて体系化しているので、それにあった楽器や楽譜と相性が良いです。
また理論としても古くから体系化されてきたので、ぶっとくて多言語から翻訳した読むのに少し骨がおれる書籍が多いです。

多分「コード理論」「ポピュラー和声」な人
・ポピュラー音楽を書きたい、理解したい
・ポピュラー系コード楽器(ギター系、エレピ)を使う
・DAWで曲を書きたい
・ハードル低く学びたい

音の塊として捉える傾向より、ポピュラー音楽のフォーマットやDAWでの作曲と相性良いことが多いです。
また書籍は比較的新しいものが多く、ハードル低く学びたい人に取っては良いかと思います。

まとめ

コード理論と和声学の違い、どちらから手を付けていくべきかについてまとめました。
どちらもある時代の音楽の特徴を体系的にまとめたものであると思うので、比較できると音楽自体の違いにも触れれて面白いですね。



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