ポピュラー和声学「変化和音と付加和音」
基本のメジャー、マイナーコードだけだと、前後の和音の接続性や色合いが物足りなく感じるときがあるので、和音を変化したり飾りを付与したりすることがよくあります。
出典はこちら。
変化和音と付加和音
変化和音(変位和音)は本来のメジャー、マイナーコードが変化した和音、付加和音はメジャー、マイナーコードに音を付け足した和音です。
変化和音には、フラット5th、Augmented 5thがあります。
付加和音には、6thとadd9thがあります。
フラット5th
本来のコードから5音をフラットさせた和音です。
ダイアトニックスケール上では、長調のⅦ、短調のⅡでマイナーフラット5thが見られます。Cm(♭5)はdimと構成音が同じですがdimはdim7の省略形なので、aの音が堆積される前提にあるという意味で違ったコードです。
マイナーフラット5thは使用頻度が結構多く、
長調のⅡ度上で使用すれば、サブドミナントマイナー(準固有和音のサブドミナント)として、
♯F度上で使用すれば、トニックマイナーとして使用できます。
Augmented 5th
メジャーコードの5thを半音上げたものです。
音程の感覚が全て等しく不安定な響きを持っているので、コードの繋ぎに使用されたりします。
6th
本来のコードに6度を付加した和音です。
転回すると3度下のコードの7thと同じ構成音を持つので、効果的に効かせるためには、配置や声部の分量に注意が必要です。
add9th
本来のコードに長2度を付加した和音です。
テンションのナチュラル9thと違って、7thの堆積を前提とせず、直接9thを加えます。
ポピュラー音楽の最後のコードなんかはとりあえずadd9thしとけみたいな感じがありますね。
まとめ
基本の和音を変化させたり音を足したりすることで、色鮮やかにスムーズにコードをつないでいくことができます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?