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【10月30日開幕!】東京国際映画祭2021の概要と魅力まとめ

10月30日(土)から11月8日(月)に掛けて開催される東京国際映画祭。映画好きなら少なからず気になるイベントだろう。筆者も数年前から毎年参加させてもらっているが、毎年素晴らしい作品と出会わせてもらっている。

今年は日比谷・有楽町・銀座地区で開催されるということで、今回は今年の東京国際映画祭の概要と見どころをまとめてみた。気になる人もそうでない人も是非ともチェックして欲しい。

【今年のテーマは?~映画祭の概要と部門~】

今年で34回目となる東京国際映画祭。その歴史は古く、1985年から続いている日本を代表する国際映画祭である。

東京国際映画祭は毎年コンセプトごとにいくつかの部門に分かれて上映されているが、今年は以下の9つの部門に分かれて上映される。

東京国際映画祭2021
9つの部門紹介(公式サイトより抜粋)
①【コンペティション】
2021年1月以降に完成した長編映画を対象に、世界各国・地域の応募作品の中から、厳正な審査を経た15本の作品を期間中上映します。
②【アジアの未来】
合言葉は"アジア発、世界へ!未来へ! 今年は日本映画2本が入選し、すべて世界初上映(ワールド・プレミア)の10作品が競い合います。
③【ガラ・セレクション】
今年の世界の国際映画祭で話題になった作品、国際的に知られる巨匠の最新作など、10本を上映します
④【ワールド・フォーカス】
世界の国際映画祭で注目された話題作、日本での公開がまだ決まっていない最新の作品などを上映します。
⑤【Nippon Cinema Now】
この1年の日本映画を対象に、特に海外に紹介されるべき日本映画という観点から選考された作品を上映する部門です。
⑥【ジャパニーズ・アニメーション】
創成期から活躍し、本年3月に逝去されたアニメーター大塚康生氏のレトロスペクティブで歴史を振り返る一方、「2021年、主人公の背負うもの」で最新アニメが描こうとしているものに注目します
⑦【日本映画クラシックス】
森田芳光監督没後10年を記念して『家族ゲーム』4K修復版、そして田中絹代の監督作品3本を4K修復版にて特集上映します。
⑧【ユース】
少年少女に映画の素晴らしさを体験してもらう部門です。
⑨【TIFF シリーズ】
TV放映、インターネット配信等を目的に製作されたシリーズものの秀作を日本国内での公開に先駆け、スクリーンで上映する部門です。

今年は2007年からプログラミング・ディレクターをつとめた矢田部吉彦さんが退任し、市山尚三さんが就任されたことも大きな特徴の一つだろう。

イザベル・ユペール (1)

また、今年の審査委員長はフランス名女優のイザベル・ユペールがつとめている。他にも『EUREKA ユリイカ』(2001)、『空に住む』(2020)の青山真治監督や『船を編む』(2013)、『アジアの天使』(2021)の石井裕也監督などそうそうたる面子顔ぶれとなっている。

【コンペティション部門国際審査委員】
イザベル・ユペール
【コンペティション部門審査委員】
・青山真治…映画監督/脚本家
・クリス・フジワラ…映画評論家/プログラマー
・ローナ・ティー…プロデューサー/キュレーター
・世武裕子…映画音楽作曲家
【アジアの未来 審査委員】
・韓 燕麗…東京大学 大学院総合文化研究科 教授
・北條誠人…ユーロスペース支配人
・石井裕也…映画監督

【話題の新作か?一期一会の出会いか?】東京国際映画祭の作品選び

さて、そんな東京国際映画祭だが、自分が参加するなら作品選びはどういう風に選べばいいのか?

公式サイトやカタログから気になった作品をチェックするというのもありだろう。だが、まずは部門ごとに振り分けてチェックしていくのもありかもしれない。

まず、上映される作品は【一般公開が決まってる作品、映画祭でしか観る事ができない作品】の2択に分けられる。(注:ここではNippon Cinema Now部門やジャパニーズ・アニメーション部門などは含まない)

一般公開が決まっている作品を観ることができるのは、①【オープニング・クロージング作品】、②【ガラ・セレクション】の2部門。

オープニング作品になっているのは、名匠クリント・イーストウッド監督の『クライ・マッチョ』(2022年1月14日公開予定)、クロージング作品は『ディア・エヴァン・ハンセン』(2021年11月26日)。こちらは『ラ・ラ・ランド』(2017)、『グレイテスト・ショーマン』(2018)で音楽をつとめたスタッフがつとめているということで、どちらも話題の作品だ。

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今年の国際映画祭で話題になった作品、世界の巨匠の作品をあつめた【ガラ・セレクション】は日本で公開前の10作品を集めた部門。

『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004)、『ベイビー・ドライバー』(2017)のエドガー・ライト監督の最新作『ラストナイト・イン・ソーホー』や、『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)、『犬ヶ島』(2018)のウェス・アンダーソン監督の『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』、【アピチャッポン・ウィーラセタクン×ティルダ・スウィントン】という組み合わせだけで要注目の『MEMORIA メモリア』など、映画好き必見の話題作ばかりだ。こうした作品を誰よりも一足先に見れるというのも映画祭の楽しみの一つと言えるだろう。(ただし、ここら辺の作品はチケットが即完売となるので要注意!)

今度は逆に【映画祭でしか観ることのできない作品】についても語りたい。これはまさに一期一会の出会いを楽しむのが醍醐味ともいえる。①【コンペティション部門】、②【アジアの未来】、③【ワールド・フォーカス部門】の3部門の作品はいずれも日本公開が未定となっている作品ばかりだ。

コンペティション部門 (1)

審査委員長を含む、国際審査委員5名によって選ばれる【コンペティション部門】は観客の投票によって決まる【観客賞】もあるので、自身も映画祭に参加している感覚がより味わえるだろう。

【アジアの未来】で公開される10作品は、すべて世界初上映(ワールド・プレミア)。世界でまだ上映されてない作品を一番に味わうという醍醐味を味わいたいならこちらの作品を要チェックだ。

【ワールド・フォーカス】部門で上映される作品は世界の国際映画祭で注目された話題作や日本でも人気の映画監督の新作を集めた部門。他の映画祭で評価を得ているということは、一定以上のクオリティは保証されているともいえるだろう。筆者が観たい作品は何気にこの部門の作品が多かったりする。

ちなみにYouTubeでは東京国際映画祭の作品解説などを行っているので、こちらをチェックすると、より具体的に作品のことが分かって作品選びの参考になるぞ。

(↓はコンペティション部門15作品についての解説。これを聞いてからだと観たい作品が変わる)

ちなみに東京国際映画祭の各部門の一般販売は10/23(土)の10時から!(各部門時間が異なるので間違えないよう公式サイトをチェックすることをお薦めする)

ということで、いかがだっただろうか。【東京国際映画祭2021】、まだ参加したことないという人も興味ある人も是非この機会にチェックして見て欲しい。


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