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チャレンジには時差がある。

当たり前の話なんだけど、身体的に分かってないと、つい間違った認識を持つことがあるので書いておこうと思う。

みんなが集まっている野原には、野イチゴはない。だから、野イチゴがたくさんありそうな、未開の場所を探す。蛇がいたり、滝があったり、みんなが危ないという場所にこそ、野イチゴはたくさんある。

これはプロデューサー秋元康の言葉だが、僕も大切にしてる言葉の一つだ。人はみな、今この瞬間に注目を集めているものに目を奪われてしまう。新しい企画やビジネスを考えるとき、それこそがレッドオーシャンだと常に意識する必要がある。

ただ、外から内(自分)へと目を向けたとき、新しいチャレンジを正当化する要素は何もない。それだけでも脆いのに、過去に成果や実績があると、評判はそちら側に引っ張られてしまう。過去のような仕事をお願いされたり、取材やイベントで焦点を当てられたり、そういったことだ。

肌感覚で言えば、人におけるチャレンジと評判には少なくとも2-3年の時差がある。(もちろん企業であればもっと長い。)自分の中で終わった話が、世の中的には今ホットだったりする。逆に言えば、今ホットな人たちは数年以上も前から仕込んでいて、積み重ねてきたその表面が見えているだけに過ぎない。

さらに言えば、自分の今取り組んでいることと、世間から求められることにギャップがなければ、それは大したチャレンジをしていないということだ。つまり評判は遅れてやってくるので、なんとなく自分の地位は変わってなくても、進化の角度は落ちているので、新たな存在が出現した途端、ポジショニングは奪われてしまうリスクが高い。

まぁ結局のところは、隣の芝生を見ずに、ビジョンだけを見て、自分を駆り立てて、今に一生懸命やっていくしかないのだけど(それがConnecting the Dots.の真意だと思う)、人は誰しも比較や評判の目から逃れられないので、「チャレンジには時差がある」ってことを自分に言い聞かせるのは、一つの支えになるかもしれない。