30歳前後がキャリアの分かれ道。自分の名前で生きていくためには。

9月30日。とあるトークイベントというか、座談会を開催することにした。きっかけは、同世代の友人から同じようなテーマの相談を立て続けに受けたこと。その問いはシンプルで、「どうしたら自分の名前で生きていくことができるのか?」というものだ。

先日、興味深いブログエントリを見つけた。
外資系より残酷な日本の大企業

最近、日本の、いわゆる大企業に勤めている同年代の人たちの表情がどんどん険しくなっていくのを見ていて、あらためて考えてみた…日本の大企業の残酷なところは、40代の後半になるまで、自分の昇進ポテンシャルがはっきりしない、ということです。しかし、40代の後半で「この会社では上に上がれない」ということがはっきりしても、その時点で取れるキャリアオプションはほとんどありません。なぜなら、日本の大企業でなんとなく二十年頑張ってきましたという人は、よほど専門性のある人でないと労働市場でほとんど値段がつかないからです。

上記で書かれている真実は、会社を経営して採用する立場になって実感した。大企業キャリアの人は、多くの場合、年収と比較して割高だ。ビジネスコンディションや役割分担が整理されてない中でボールを投げても意外と何もできないし、かと言って具体的な専門性もあるわけではない。結果的に、大企業からベンチャーにきても、期待するようなパフォーマンスを出せず、環境のせいにして辞めていく…。これはどこの会社や人でもある話だと思う。

正直10年も同じ会社にいれば、仕事のやり方も生活水準もその会社に最適化されてしまう。終身雇用が成立してる間は、社内のジョブローテーションで色々経験するでも良かったかもしれないが、そこではほとんど競争原理が働いてないので、生き抜くほどの力にならない。だから、企業アセットや肩書きがなくなってマーケットに放り出されたとき、無力になってしまうんだと思う。

“このままじゃヤバい”という感覚が先にあった。

僕は新卒で博報堂という広告代理店に入った。2010年当時トレンドだった、facebookやTwitterなどのソーシャルメディアを使った企画を考える部署にいたが、従来の広告脳の人は少なくなかった。マスメディアなど金で買った露出に頼らず、シェアやフォローを増やすコンテンツを作れる、作ろうとする人は限られていた。自分のアカウントのフォロワーさえ1000人も増やせない人ばかり。これまでの成功体験から脱却するにはサンクコストが高すぎて身動き取れない感じだった。(彼らも華型のマス広告やりたいのに、ニッチなソーシャルメディア部署に飛ばされた感覚だったのかもしれないが)

3.11の影響なども大きかったが、僕は10年後を考えると実は留まるリスクのほうがある気がして、結局1年で辞めた。当たり前だが何者でもなくなった僕に仕事などなく、シェアハウスを作ったりや政治キャンペーンを立ち上げたり、勝手に企業スローガン書き送ったり、自分なりに価値出せそうなアウトプットを重ねて、少しずつ自分らしい仕事をつくっていった。企画の組み立て方もビジネスの作り方もチームの集め方も、全部独学だった。(コピーやスピーチライティングも必要に迫られて必死にやっただけだ)生きるのにギリギリではあったが、今では一応、自分の名前で仕事をつくり、生きていけるようになった。

同世代の多くが、同じような課題を感じている。

僕の同期である2010年入社組は、100人中半数近くが辞めて問題なっているらしい。その中の一人である北野と先日たまたま会った。(今回のイベントでの対談相手である)

北野は、なぜ広告代理店に入って来たんだ?と思うほど、知識豊かで頭が切れる奴だった。1年目から経営企画に配属され、M&Aなどに携わっていた。しかし数年後突然辞めて、「人生は自分を好きになっていくプロセスだよな」と言い、コンプレックスだった英語を身につけるために渡米した。その後、BCGのコンサルタントになったが一年も経たずに辞め、新卒採用領域のベンチャーに入った。今では役員として、メディアを運営しながら、HRマーケットの論客として注目を集めつつある。

北野曰く、30歳はキャリアの分かれ目だという。組織の中に埋もれていくか、自分の名前で仕事をつくっていける人間になるか。北野自身もいろんな葛藤があったようだ。僕は先走りしすぎて事故のように独立せざるを得なかったが、実は多くの同世代が少しキャリアを積み重ねてしまったがゆえに悩んでいる。このままじゃダメだと分かりつつも、サンクコストが切れないというか、固有名詞になるために何者でもない自分を生きることを恐れている。この問いにどう向き合ったらいいのだろう。

9月30日(土)15時〜17時。自分の名前で生きていく、ためのヒントを見つける会を開催します。

人生の分かれ道で、一歩踏み出せるかどうかは、何がキーになるのか。それぞれどんな未来が待っているのか。自分の名前で生きていくためには、どんな戦略があるのか。具体的にどう仕事をつくるのか。そんな問いを、今まさに考えている人たちと共有してみたいと思った。だからイベントをやってみることにした。もちろん少人数で。

僕や北野の話が参考になるかわからないが(北野に僕の人生を分析されるのは個人的に楽しみだが)、ヒントになるものはきっとあると思う。うむくいったことも失敗も含めて。もしこのブログを読んで、引っかかるものがある同世代がいたら、ぜひ応募してほしい。一緒に考えましょう。

【イベント詳細・申込はこちら】
https://goo.gl/YHV1rq

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高木新平

フォトグラファー応援マガジン

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コメント1件

ものすごく興味あるテーマでお話とても伺いたいのですが、子供の運動会で行けず…またの機会を楽しみにしてます。
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