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無料で貴重なシマウマたちを見よう!?in神奈川。前編。

 1月もそろそろ終わりが見えてきましたね。さてさて、いきなりですが、1月31日は『国際シマウマの日(International zebra day)』という記念日でもあるということをご存知でしょうか。今回は、それにちなんだお話をしようと思いますが、初の前後編でいきたいと思いますので、是非ご覧ください。

1.国際シマウマの日とは。

 アフリカのサバンナのレギュラー的存在、シマウマの仲間たち。アフリカ東部・南部に大きく3種が生息していますが、3種とも個体数が減少傾向にあるそうです。
 そんな状況の中、世界各地の自然保護団体により、シマウマの保全への意識や関心を高めるべく制定されたのが、国際シマウマの日です。

2.ハートマンヤマシマウマとは。

 シマウマ3種のうちの1種に、アフリカ南西部の山岳地帯のサバンナに生息するヤマシマウマがいますが、南アフリカの南端近くに分布するケープヤマシマウマと、南アフリカ北西部とナミビアに分布するハートマンヤマシマウマの2亜種に分かれています。前者は後者よりもやや大型になります。

 外見的な一番の特徴は、あたかも梯子のように見える、お尻の縞模様。他の2種のシマウマには見られない特徴です。

ハートマンヤマシマウマの後ろ姿。尻尾の付け根から上あたりにご注目!
グレビーシマウマの後ろ姿。尻尾の先の房毛は他の2種よりやや少なめです。詳しくは後編で語りたいと思います。写真は京都市動物園にて。
サバンナシマウマの後ろ姿。縞がそこまで細くなければ、梯子状の模様でもないことで私は見分けています。ちなみに、アフリカ東部から南部に分布し、絶滅したものも含めて7亜種ほどに分かれています。写真は富士サファリパークにて。

 他には、首に肉垂れがついていること、腹には縞がないこと、身体と比較して大きめの心臓を持つことも特徴として挙げられます。

真横から見たところ。首に小さなたるみがあるのが見えます。

3.夢見ヶ崎動物公園のハートマンヤマシマウマ。

 神奈川県北部は川崎市の幸区、湘南新宿ラインの新川崎駅から10分程度歩いたところ、小高い丘の上に夢見ヶ崎動物公園はあります。規模は小さめですが、野生のヤギの仲間であるマーコールやホンシュウジカ、タヌキやキツネザル等それなりに充実しています。また、11年前まではヘラジカ(現在、国内の動物園では見られない)も飼育されていました。

マーコールのオス。捻れた角がチャームポイント。メスの角は短いです。
ヘラジカ亡き後の展示場には、ラクダの仲間であるラマが入居しています。


 現在、飼育されているのはオスのアース1頭(今年で17歳)で、生まれも育ちも夢見ヶ崎です。同園では国内で初めてハートマンヤマシマウマの繁殖に成功し、昭和51年=1976年には日本動物園水族館協会=JAZAから繁殖賞を受賞しています。
 その後も幾度となく繁殖に漕ぎ着けていますが、新たな導入の困難化や、個体の高齢化等により、今ではアースだけに。更に、国内全体でも3園に4頭だけしかおらず、そのうち3頭がアースとその兄弟たちです。

夢見ヶ崎のシマウマ展示場。
昼下がり。のんびり休息をとるアース。

 シマウマの17歳は、決して若くはない年齢。正直なところ、夢見ヶ崎には飼育を諦めてほしくないですし、園側も継続の可能性を探っているそうです。しかしながら、彼等本来の生態や福祉にこれからどれだけ配慮しつつ飼育していけるのかや、新たな血統を導入・維持していけるのか等、課題は少なくないとも思うところです。

4.前編のまとめ。

 かつては上野動物園やこども自然動物公園、千葉市動物公園等でも飼育されていたハートマンヤマシマウマ。しかし、今は日本国内で見られなくなる可能性が高まりつつあります。

こども動物自然公園にハートマンヤマシマウマがいた時の1枚。2019年3月撮影。同年、最後の1頭が亡くなったことで飼育が終了しました。跡地はキリンの屋内展示場とハイラックス展示場になっています。


 そして、原産地であるアフリカ南西部でも、家畜との水場の奪い合いや生息地の開発等により、存続が脅かされていて、IUCNのレッドリストでも、絶滅の危機が増大している種とされています。野生でも飼育下でも、将来は決して明るくない…、のかもしれません。

ハートマンヤマシマウマたちが、のんびり暮らせる未来が来ますように。


 夢見ヶ崎動物公園は無料で入園できるので、訪れる時があったら、国内では数少ない、貴重なハートマンヤマシマウマの魅力に散歩がてら酔いしれてみてはどうでしょうか。

 前編はここまで。後編に続きます。お楽しみに。

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