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【SLAM DUNK】「オレがダメでも あいつらがいる」スラムダンク論語再読

今回は湘北の守護神、赤木主将(ゴリ)編です。ストイック過ぎるゆえに、周りから人が離れていってしまう。もちろん良き理解者である木暮くんが常に横で支えてくれてはいるものの、これでは県予選を勝ち抜くのもなかなか厳しい…。

そこへ高1のスーパールーキー流川と、どシロートながらもパワーとポテンシャルを秘めた自称天才、桜木花道が加入。さらにケガから復帰した自称No.1ガードの宮城リョータに、自称諦めの悪い男、三井が加わり、気付くとドリームチーム(問題児軍団、別名赤点軍団)が実現!

神奈川の猛者たちとの戦いを勝ち抜き、ようやく掴んだインターハイ。Aランクの豊玉を破り、迎えた相手はなんと最強山王工業。しかも今年のメンバーは史上最強との評判で、ここまで無敗神話を築いてきた。さぁ、どうする、湘北!?

そして山王戦後半。赤木が山王の河田相手に自分を見失い、らしくないプレーを連発。原作では陵南の魚住が板前の格好で赤木を諭し、映画では回想シーンで先輩から嫌味を言われ、なんとかそこから立ち直ろうと目を開くと、あのメンバーが心配そうに赤木を見つめる。そして起こそうとするのだか、三井も倒れ込んでしまい、リョータと花道が二人を起こす。そして次々に赤木にグータッチし、無言のエールを送る。原作の魚住もいいんですが、自分は映画版の描き方がとても気に入りました。以下は原作の描写より。

オレが河田に勝てなければ 湘北は負けると思っていた…オレがダメでもあいつらがいる あいつらの才能を発揮させてやればいい そのために体を張れるのはオレしかいない

第22巻

人一倍責任感の強い赤木は、自分がなんとかしなきゃと焦るあまり、どんどん自分を追い込んでしまう。魚住曰く、対河田意識過剰に。そして魚住のアドバイスで我に帰る赤木。現時点でオレは河田には勝てないが、あいつらを生かせばいいんだ!…ってこれは神奈川県大会での湘北対陵南戦でまさしく魚住が体験した流れですよね!ちなみに現代語訳は以下のようになります。

「君子の天下におけるや、適なきなり、莫なきなり、義をこれ与に比す。」(成長する人が天下において物事への取り組む姿勢は、必ずこうしなければならないという固執することなく、また必ずこうしないと拘ることなく、正しい在り方、生き方を見出すことを心がけて対処していくというものである)

里仁第四

そう、この臨機応変さですよね!でも外野では分かっていても、当事者が自分で気づくのは難しいですよね?

その後、雄叫びを上げて自分を鼓舞する赤木。すると「やっとゴリっぽくなってきたぜ!」と喜ぶ花道。このあたりの師弟関係というか、花道の茶目っ気がいいですよね!花道流に赤木を心配して、カンチョーしてみたり、その後、思わず涙を流す赤木に対して、「ゴリ、泣いてただろ?」と軽くおちょくってみたり。もう花道はゴリ大好き過ぎですよね(笑)。

同じことが流川にも起こるんですよね、対沢北意識過剰時に。大の負けず嫌いの流川は何度も何度も沢北に1対1を挑み、ことごとくやられる。そこでふと仙道くんとの対戦を思い出す。そうだ、パスだ!と、あの流川がパスを回して相手を混乱させていく。このシーンも大好きですね、流川がまた一段高みへ成長していった様子が見られます。(もちろん花道も試合内で成長していきます。)

チームプレイの面白さって、メンバーの強みを足していくことで5人以上の力が出るところだと思うんです。最近ならWBCの侍JAPANのチームはまさに好例。天の時、地の利、人の和ではありませんが、そのタイミングだけでしか出来ない不思議な力…これは現実でもありますよね。そして湘北のケースは架空とはいえ、実際同様、いやそれ以上にリアルに描かれていたと思います。

なんせ、完璧かと思われていた赤木にも葛藤があり、日々問題児たちの世話に明け暮れていたはずが、土壇場で彼らに助けられる。ベンチから優しい眼差しの木暮くんが見つめるのも微笑ましいですし、話は前後しますが、赤木と三井がグータッチし、木暮くんが「2年も待たせやがって…」と心の中でつぶやくシーンも印象的です。

あー、書いているうちにまた山王戦が読み返したくなってきました。そして読み終えると次は映画が見たくなるんですよね…(笑)最早、無限ループです。

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