……冒頭から気味の悪い動画で申し訳ないのだが、これはロシアの傭兵としてウクライナで戦ったイゴーリ・マングシェフという男が、亡くなったウクライナ兵の頭蓋骨を片手にパフォーマンスをしている動画だ。

「ウクライナ人は皆殺しにしなければならない」

この男はそんな内容をつらつらと述べているのだ。

……ただの頭のオカシイ奴にしか見えないのだが、どうもこんなような人間がロシアには他にも存在しているようだ。

今回は（というより今回も）ベルリン在住の東欧研究科、セルゲイ・スムレニー氏の一連のツイートを紹介したい。ロシアにはイゴーリ・マングシェフ以外にも多くの基地外が存在していることがよく分かるのだ。

それでは、いってみよう。

●THREAD ロシア人がウクライナに対する大量虐殺戦争を進んで選択したという証拠は何百とある。これ（※上の動画：筆者注）は、ウクライナ兵の頭蓋骨を手にしたロシア兵が、「自分の目標は、ウクライナ人であることを示す全ての人を殺すことだ」と言っているビデオだ。/1

●これはロシアの映画監督（オスカー賞受賞者）ニキータ・ミハルコフの今週の演説で、ウクライナ語はウクライナで絶滅させなければならないと述べている。

●ここではロシア人兵士エフゲニー・ラスカゾフ（トパーズ）が、ウクライナ人を殺すときに性的興奮を覚えるとインタビューで語っている。彼はウクライナ人を殺すときに勃起し、このニュースによって彼らの家族がどのように苦しむかを考えるそうだ。/3

●2022年8月、ロシアのテレグラム・チャンネルは、スターリン主義の詩人シモノフの「彼を殺せ」という詩を小さな女の子が読んでいるビデオ（古いもの、と言わざるを得ない）を共有しはじめた。「泣かなければならないのは彼の母親だ！早く殺せ！」/4

●ロシアの極右テレビ局Tsargrad TV（Konstantin Malofeyevがスポンサー）でDaria Duginaの同僚でもあったロシアのトップナショナリストYegor Kholmogorovは、彼のTGに投稿された「Dariaのためにどれだけのウクライナ人が殺されなければならないか」という質問に「全てのウクライナ人が殺されなければならない」と答えている /5。

※Daria Dugina＝ダリア・ドゥギナ
ロシア極右、アレクサンドル・ドゥーギンの娘。先日、乗っている自動車が爆発して亡くなった。ロシアはウクライナが関与していると考えている。

●ウクライナでの本格的な大虐殺のプログラムは、今年4月初めにロシア国営プロパガンダのRIA Novostiによって発表され、明確に、ウクライナのエリートは殺されなければならず、ウクライナ人は苦しみ、ロシア化するか殺されるかしなければならない、と言っている /6

●幻想を抱かないことだ。もし兵器によって止められずに無力化されたら、ロシアはウクライナ国民を完全に絶滅させるまで止まらないだろう。数十万人（もしかしたら数百万人）の身体的絶滅と、残りの人たちの文化的絶滅が待っている。/7

●これは今に始まったことではない。2014年、アレクサンドル・ドゥーギンはドンバスでロシアのプロパガンダチャンネルANNAニュースのインタビューに答えてこう言った。「殺せ、殺せ、（ウクライナ人を）殺せ。(ユビバット'、ユビバット'、ユビバット')もう話はない!！私は教授としてこれを言う」 /8

――以上だ。

もう、なんというか、映画監督やらテレビ番組やら、少なくないロシア人がウクライナ人の絶滅を公言しているのだから恐ろしい。ウクライナ人を殺す時に勃起してしまう基地外まで存在しているのだから、もはや話し合いによる解決なんて難しいし、こんな国に占領されたら確実に虐殺されるだろうと想像せざるを得ない。

映画監督のニキータ・ミハルコフの狂った話しを、多くの紳士、淑女が共感した様子で耳を傾けている。これも相当に不気味だ。一般のロシア人に至るまで、いざとなれば彼らは冷酷無比に相手を殺せるメンタリティを持っているのかもしれない。

そうして、こういった国が日本の隣国だということを、我々はもう一度よく理解しておく必要があるだろう。もし、ウクライナが占領されてしまったら、ロシアの野望の矛先が日本に向いたってなんらおかしくはない。むしろ、私は当然の展開として考えている。

ロシアによるウクライナ侵攻は対岸の火事ではないのだ。