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どうして今、大阪俗謡なのか?


ついに

2024年7月6日土曜日、柏原市民文化会館リビエールホール 大ホールにて開催されるサマーコンサートについての詳細が発表されました。

今回に関しては、正指揮者として使える権力をフルパワーで使い、とんでもない演奏会を作りあげていこうと思います。

どれだけ権力を奮ったのかと言うと、

曲案、選曲、最終的な曲決め、テーマ決め、フライヤー制作まで私がやりました。
(これに関しては独裁政治と言われても仕方ない)

と言いつつもたくさんの人に意見を尋ねて、みんなが納得出来るものに収められたと思っています。

実は勝手に思ってるだけかもしれませんね。

今日はそんなサマーコンサートにかける思いを赤裸々に綴っていこうと思います。

大阪教育大学吹奏楽部 第16回サマーコンサート「夏めく故郷」について

2024年7月6日土曜日に、我らが大阪教育大学吹奏楽部の第16回サマーコンサートが開催されます。

15:00開場 16:00開演予定です。
プレコンサートも企画中です。

場所は皆さんご存知の柏原市民文化会館リビエールホール 大ホール(通称 リビエ)。

サマコン定演どちらも八尾プリで開催する、という案もありましたが、予算的な問題でもリビエ開催となりました。

今考えてみれば、柏原市にある大学として柏原市のホールでサマーコンサートが出来るというのも、それはそれでやはり正しい気もしています。

そして今回のプログラムがこちら

SNS用にわざわざ作ったプログラム一覧


こちらです。

見たら分かりますよね。

さすがにやりすぎました。

反省しています(していません)。

これ何が怖いって、みんなほとんど全部の曲乗るってことなんですよ。


みんな大好き阪吹さんのプログラムも今年を含め毎年えぐいことで有名ですが

内情を聞いてみたら、部員の数が多いためにあんな曲を沢山やっても1人あたり乗り番は3~4曲程度という話を聞きました。



それに対して私たち大教吹部は、降り番を作る余裕があるパートもかなり限られます。


つまりほとんどみんなが全部の曲に乗ります。


色んな人から怒られそうですね〜(楽観視)。


でもゴリ押しで行こう!ではなくて、あのみんなならこのプログラムでもいいものを作り上げてくれるだろう!!と思って信頼出来るから選びました。


このプログラムを作った犯人

犯人の写真

このプログラムを作った犯人は………

わかりやすいですね。
このバカ正指揮者です。

今年の選曲方法は、いつもと違う形でした。

サマコン決めなあかんなぁ…となった時、私が「大阪俗謡やりたいねんなぁ」って話を周りにし始めたのが全ての元凶です。

そこで音幹部や副指揮者、そして打楽器の皆さんに聞いてみました。


どうせ「さすがに厳しいなぁ」って言われる前提ですからねこっちも。

通るわけないやん。俗謡やぞ。

特にこの曲は打楽器がえらいこっちゃです。
打楽器様の意見を聞かずしては始まりません。

そして色んな人に聞いてみた結果の反応

「ええやん!やろうぜ!」


あぁこれ通っちゃうんだって。

さすがに通ると思ってなかったって。


実は言い出しっぺが1番オドオドしてました。

そんなこんなでメイン曲が決まりました。


どうして今、大阪俗謡なのか?


この「大阪俗謡による幻想曲」は、日本を代表する指揮者であった朝比奈隆氏が1956年、アジア人として初めてベルリン・フィルを指揮する際、「日本民族を象徴する楽曲を」という要請に答える形で、大栗裕氏によって作曲されたオーケストラ作品。

その後、吹奏楽編曲版が世に出されました。

この曲がより世間に知れ渡るきっかけとなるのは…説明するまでもありません。


大阪俗謡と言われて、某高校と今は亡き某大先生を思い出さないわけがありません。


関西の人なら特に思うかもしれませんね。


「これ淀工以外やっちゃいけない曲だと思ってた。」


実は私も思ってました。

淀工の専売特許だろって思ってましたね。


関西で淀工以外が取り上げるのって、結構ハードル高いなぁ……

そう思われても仕方ないくらい強烈なイメージですよ。



そしてなぜ今、この曲なのか。


早いものでもう一昨年度にもなりますね。

丸ちゃんこと丸谷明夫先生がお亡くなりになり、淀工も新体制となっていました。

淀工と言えば、毎年自由曲が「ダフニスとクロエ」or「俗謡」

ここ10年はずっとこのループでしたね。


それが今年、出向井先生率いる淀工は「中国の不思議な役人」でコンクールに参加していました。


圧倒的な部外者ながら、それは何が新しい時代が始まったように感じられました。

ここ数年色んなことを言われてきた淀工さん。

あまり良くない話の方が多かったかもしれません。

来年は地区大会からの参加ということですが、本当に頑張って欲しいなと陰ながら応援しています。


そのようなことを通して感じたのが

「俗謡が淀工だけのものじゃ無くなったんじゃないか?」ということ。

もしかしたら俗謡やるなら今が1番いい機会なのかもしれない。そう考えたのです。

やはり「大阪」と名のつく大学に縁があって通っている身として、この曲をこの地で演奏できることは何か考えさせられるものがあります。

そして今年は特に、大阪以外…さらに関西以外から来ている後輩も多いことから、せっかく大阪に来たのならこの曲を知って欲しいという願いも込められています(こんなこと言ってる私も和歌山県出身)。


そういう意図もあって、提案した時にみんなが賛成してくれた時はものすごく嬉しかったです。



とんでもない俗謡を作り上げようと思います。


もちろん淀工版ではなく、原典版フルバージョンでお届けしますよ!!!!!


そこから始まるプログラム作り


というわけで今年はまずメイン曲が(独裁により)決まりました。

で今年は、俗謡やるよ!ってことを公開した上で、部員に曲案を公募する形を取りました。

こうした方が曲も考えやすいかなと思ったのもあります。

メイン俗謡やって、じゃあ1部何しよう…2部をどうしよう…

ここからも頭を悩ませました。


幻のサマコンメイン曲案

全然関係ないこないだの音鑑の写真


実は俗謡になったのは、私が昨年度から個人的に計画していたものがポシャったという経緯があります。

去年のサマコンが終わった段階で、来年のサマコンメイン曲はこれにする!!というのを実は決めていました。

それはバーンズの交響曲第3番。

その後、どうして没になったのかは皆さんお察しの通りです。 フェニックスめ…………


いやさすがに2連続バーンズはキモいので没です。

この判断は間違いなく正しかった。


まさかの即決 三つのジャポニズム


さすがにメイン曲は独断だったし、それ以外は曲案募集から選ばうと決意しました。

たくさんの曲が上がってくる中、もう見た瞬間これしかないと思ったのがジャポニズムでした。
(どこかで3ジャポって略し方はありえない的なポストを見かけたので、ジャポニズムと表記します)

去年の六大で、れんやさんが振るMont Fuji。
あの姿が何かずっと頭から離れなかったです。
憧れでしょうか。憧れでしょうね。

あれに乗れたのは誇りに思います。

そんな思いがあったからなのか、今回の趣旨にあまりにも似合いすぎている真島作品を見た瞬間、これしかないと思い選びました。

これ曲案に投票してくれた人ありがとう。
(多分2人くらいおったな)


ジャポニズムと名前に入っているのに、音楽はフランス音楽臭が漂う不思議な1曲。

俗謡は日本から見た大阪だけれど、ジャポニズムは海外から見た日本って感じがしましたね。

そんな対比も面白いんじゃないかと選びました。



そしてまたまた出てくる打楽器問題。

えげつい。

和太鼓?桶太鼓?え?鶴?飛ぶ?羽?は?


予算的とスペース的に桶太鼓は無理でした…。


しかし公立大様のおかげで和太鼓は登場します!

この場を借りて多大なる感謝を申し上げます。


そもそもこの曲やるの自体も打楽器の皆様に聞かないと……と思いました。


そこでれいりぃ大先生(近藤プロ)に聞いてみたら、なんて返ってきたと思います?


「俺この曲やった事あるで〜」


エグいてぇ。

これは最近お気に入りて使ってるスタンプ


ならやるしかない。
というわけで決定です。

(あんまり大声で言えない事実ですが、1部メインジャポニズムが18分弱あるくせに、メイン大阪俗謡は13分しかありません…本メインより1部メインの方が長いという異常事態が発生しています。ご了承ください。)


まさかのオープナー ファンファーレで幕開け


これは趣旨と全く関係ない京コン



ファンファーレで幕開けってかっこよくない?

そんな煩悩にまみれてる人を見かけたら私です。


今年はパリ五輪が開催される予定のオリンピックイヤー。

日本テーマ……ファンファーレで……オリンピックイヤー………

これしかねぇわ。と即決です。

こちらは私が中学生の頃やったことがあり、そこで知りました。

そしてなんと!!

今回楽譜をご提供頂いたのは、我が母校である開智中・高校の顧問である小川先生。

原曲から少し転調されている編曲です。

理由は連続してマーチを演奏することを考え、調号の整合性を取るためだそう。

さすが……小川先生……我らが大将……(先生のあだ名)


全員でファンファーレを吹くわけではありません。

現1回生である次の2回生金管ズに任せようと思います。

どんな演出で始まるのか………楽しみにしておいて下さいね………………。


その他も全て、こだわりにこだわり抜いたプログラムを作りました。


数ある課題曲からなぜあんどこ?

日本テーマなのにSpain?

急にどうして松田聖子?


他の曲も喋りたいですが、話し出すと終わらないのでこれくらいにしておきます。

個人的に聞いてくれたら全然言います。
(どうせ誰も興味無いでしょ)


とにかくすっごい楽しみ。


このプログラムを出して嬉しかったこと


ほとんど独裁で出したこのプログラムですが、やはり心配なのはみんなからの共感を得れるか…ということでした。

ほんとに個人の趣味丸出しだからね。

そんな心配をしていた時でした。

先日、後輩と話してて

「このプログラムはまじできついんですけど、練習してて楽しいんです。もっと練習しよ!!ってなりますよ。」

って言われました。

そんなこと言われたら泣いちゃう。

頑張って考えたかいがありましたね〜。

理解を得れてるんだなと安心した一方、この子達の期待を裏切らないよう指揮者として頑張らねば…と決心させられる機会にもなりました。



テーマ「夏めく故郷(こきょう)」



読み方は

故郷(ふるさと)じゃなくて

故郷(こきょう)です。


曲が全部決まってからテーマ決めに移りました。

演奏会において、テーマを決めるか否かというのは意見が別れるところだと思います。

実際六大界隈でテーマ決めてるのうちらぐらいですね……。


今年も決めるかどうしようかーって話してたんですけど、やはりあった方が目指す場所あるからやりやすいんじゃないか?と思ったのでつけました。

さて作るは決まったけどどうするもんか…。

俗謡メインだし、祭り系?

盛り上がる系かなぁ……。

でも雰囲気違う気もする……。


とまた頭悩ませることになりました(n回目)。


そんなことを考えながら、成人式があって和歌山に帰省しました。

年明けも帰らなかった(バイトしてた)のですっごい久しぶり。

親や祖父母、小学校時代の友人に会ったりする時間はとっても有意義でした。

地元の街、その中でも中高への通学路を自転車で走ってたら、なんとなく「なんやかんやここが私の故郷なんだねぇ」と感じたんです。

のどかでいいとこですよ和歌山。

時間の流れゆっくりで。ほんとに。




故郷って嫌でも変えようがないですよね。


そこに生まれたという事実は変わらない訳ですし。

今は大阪府柏原市に住んでいます。

でも和歌山県出身は変わらない。

帰ってきたらなんやかんやと迎え入れてくれる故郷を、もっと大事にしないといけないなと思わされた帰省でした。


サマコンの練習が始まっていき、今住んでいるところがどんどんと夏になっていく……「夏めいて」いくのはもちろん故郷も同じです。


このサマーコンサートを通して、自分の故郷を少しでも思い返すきっかけになれば嬉しいな…そんな思いで名付けました。


この演奏会の後は、少しだけでも「夏めく故郷」を思い返してみませんか?

そこで貴方のことを待っている人もいるかもしれませんよ。


自分のセンスとの戦い フライヤー制作


この時点でもうすぐ5000文字が見えてきています。

記事二つに分けるか迷ったのですが、分ける方がだるいやろと思ったのでこのまま走り切ります。


こんだけ曲もテーマも決めさせていただいて、コンセプトガチガチに決めたわけです。

決めた側の責任は大いにあります。


だからこそフライヤーってめっちゃ大事だと思いました。

演奏会ってまず何を見て知るかって、もちろんフライヤーなんですよ。


フライヤー見て、「え、このフライヤー(チラシ)いいなぁ!」から入るのがだいたいだと思います。

曲目とかそんなのその次ですからね。

本当は外注も考えました。てかその方が良かったのかもしれませんね。

でもせっかくここまで来たなら、チャレンジしてみようと思い名乗り出て作りました。

今回のフライヤー(一応まだ仮ビラ)

率直に皆さんどうですか?

デザインなんで全く知らない素人が作ったものです。

だめだめじゃーんって言う人ももちろんいると思います。

でも個人的には気に入っています。

自己満なのかもしれませんがね……。


作る時に

「俗謡に寄せたわちゃわちゃお祭り系」
「しっとり落ち着いた色味系」

でまず迷いました。


俗謡だしお祭り騒ぎでもいいかなぁと思ってたんですが、

わちゃわちゃは曲だけで満足かとなりましたね。

これ原案であるテンプレがあります。
それを流用している形です。

個人的にはほんとに気に入ってるんですよ。


昨年みたいに隠された何かが……とかはありません。

が何となく意味してるものはあります。


作る際に木の数を迷ったんですよ。

1本or2本で。
(この何本かのひとまとまりを1本としています)

こちらが2本バージョン


最初2本だったんですけど、最終稿で1本にしました。

とある某他大正指揮者に完成版送ってこの話したら、

「木の数1本の方がなんだか寂しい感じがして良い」

と言われました。

なんかすごく腑に落ちたよね。


故郷には、口には出さないけど寂しく待ってる人がいるかもしれない

ということが表現出来てていいじゃんって自己解釈しました。


演奏会の顔となるフライヤー制作。

深夜に頭を悩ませながらあーでもないこーでもない言いながらやりました。


ある意味すっごいいい経験だったんじゃないかなと思います。


感想ぜひ直接私に聞かせていただけたら、めちゃくちゃ嬉しいです。

こういっていますが実際のところ、

皆に受け入れられているのか…
まだまだこれで良かったのか…

不安です。不安です。不安です。



最後に

これも全く関係ない写真
幼稚園の音楽鑑賞会なのにシンバルが7枚ある怪奇現象


正指揮者として初めて迎えるサマーコンサートです。


今は本当に希望と楽しみで溢れています。


自分がやりたい!と思っていたことを具現化出来ました。

ここまで来れたのも一重に助けてくださる皆様のおかげです。


ここに来るまでたくさんの人に相談して、一緒に悩んでもらってきました。

私一人では何もできませんでした。

本当にありがとうございます。


でもここからがスタートですね。


頑張っていきます。


今までで1番最高なサマーコンサートにします!!


ぜひ見に行ってやってもいいぞ…という方がいましたら、7/6(土) 柏原リビエールホールでお待ちしています!!!!

来てね!!!!!!!

大阪教育大学 吹奏楽部 正指揮者 Sin(竹田 一貴)

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