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【孫正義も太鼓判】 インド発 日本でもホテルチェーンを展開するOYO NUS学生が分析

OYOは、2012年に設立されて以来、20億以上もの資金調達に成功し、インドを始め、中国、東南アジア、アメリカ、ヨーロッパ、日本に拡がる急成長ベンチャーです。プラットフォーム上には、OYOによりサブリース・リノベーションされたあらゆるホテルが掲載されています。特徴は、①ホテルサービスの標準化、②ITのフル活用による効果的かつ効率的なオペレーションを実現しています。これは、オンラインの旅行アグリゲーターである楽天トラベルやBooking.comなどとは一線を画す要因となります。ホテル運営者は、OYOのプラットフォームを活用することで、一定期間収入の保証が受けられ、正に革新的なビジネスモデルであるでしょう。

①に関して、OYOはインフラが整っておらず、滞在するホテルによって得られるサービスの質にムラが大きい、インドでは特にGame Changingなソリューションだったんですね。

②に関して、AI・IoT技術の活用によって、需要予測から価格を流動的に決定するダイナミックプライシング(SBの決算報告では、3~4割の部屋稼働率が7~8割に向上、コロナ禍においても業界平均を大きく上回ると報告)、宿泊管理・精算自動化、スマートチェックイン導入による生産性の向上及び売上最大化などを可能としている。

OYOは、孫正義さんにその可能性を見出され、SoftBankのVision Fundによる大規模なファイナンスを支えに、急拡大してきました。しかし、ホテルオーナーへの未払いなどによる訴訟なども目立ち、成長戦略は少々強引であったと揶揄され、計画の縮小も発表されています。

これまでの日本展開は、COVID19の影響もあり、正直失敗であったと思います。しかし、今年(22年)4月には新ブランドTabist(社名もTabistに変更)を発表し、従来のOYOの提供価値に加え、SoftBankのエコシステムをフル活用した新たな価値が付加されています。例えば、決済サービスPayPayを活用したクーポン付与、リベートによるサービス利用の促進、Agoop・Mapboxとの連携によりそれぞれ、流動人口データ活用によるダイナミックプライシングの精度向上、マッピング機能による周辺のご当地オススメ情報の提供等による宿泊・旅行体験の向上を図ると発表されています。僕も旅行の際はTabist使ってみます。

OYOの海外展開戦略は、ハイパーローカリゼーションであると、CEOのRitesh Agarwalは語っています。各地のニーズに合わせ、提供価値を柔軟に変えているんですね。基本的には、質の高いバジェットホテルを目指してるイメージですが、UAE(アラブ主張国連邦)やイギリスではハイエンドにターゲットを定め、ゴージャスなホテルに標準を合わせています。

世界一のホテルチェーンとなるOYOの念願は叶うのか、目が離せません。まじで。


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