見出し画像

【映画】インターステラー

2014年公開のSFファンタジー(?)映画。
2001年宇宙の旅をも彷彿とさせる。

ノーベル賞を受賞するほどの物理学者が製作指揮をとっており、時空の歪み、時間の進み方など(おそらく)終盤までは、最新の科学を根拠に描かれている。

終盤で主人公がブラックホールに落ちて五次元空間から過去の娘にメッセージを送ろうとしている
シーンや、宇宙コロニーが突然出てきたり突飛な演出もあるが、この映画の見所としては人間性や愛である。

人間というのは家族や恋人に対する感情で行動を起こす。
好きな人や守るべき人、会いたい人がいるという動機で行動を起こそうとする。
そして、他人に役立っていることが自分が生きていることの動機になる。
というメッセージ性を感じた。

劇中で、宇宙船のなかでアメリアがエドマンズ博士の星に行きたいと言ったのを、クーパーは恋人関係という私情を挟むなと言って一蹴した。

自分がクーパーの立場ならどうするか。
確かに人類の未来がかかっているのだから、信号が途絶えているエドマンズ博士の星よりもマン博士の星を選ぶというのは一理ある。
しかしその選択をすることでアメリアのメンタルや、人類を救うミッションに対するモチベーションには少なからず影響が出るはずだ。

エドマンズ博士の星も、私情抜きにしても人類が移住できる可能性は少なからずある。
彼女がこの宇宙空間のなかで最高のパフォーマンスを発揮してくれることを期待して、クーパーはじめ一行はエドマンズ博士の星を選ぶべきだったと思う。

クーパーは、最初に子供を置いて宇宙に出るときもそうだったが、人類の未来という大きなミッションと使命感にとらわれすぎて一番大切な家族が見えていなかったのではないか。

物語では人類が地球を脱出してスペースコロニーに移住し、クーパーは年老いた娘と再会することができたがそれが一番いい結末だったとは思わない。
そもそも宇宙に旅するという選択をしなければこの映画は成り立たないわけだが、決してハッピーエンドと言えないこの映画は良い作品だとは思うが何か歯痒さが残った。



この記事が参加している募集

おすすめ名作映画

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?