2月俳句

安吾忌や慣れぬ煙草に火をつける　天選1予選1 車道にもどっと溢れる霧氷かな 撒いた湯が魔法のように氷る夜 雪まつり女王陛下のお出ましよ 大通りビチャビチャの靴春近し 当季雑詠。忌日俳句へのチャレンジはまあまあ評価されたが、他がちょっと悪すぎる。クイーン札幌公演を使ったのだが、ピンときてもらえなかった。あと、自分が見たのは霧氷じゃなくてけあらしが正しそう。ポカ。

1月俳句

福引を前に無欲なふりをする 双六のように一本道ならば 年賀状古い住所に老けた顔 狼の森がここにもあったはず　地選1 熱燗はレンジでつける独り者　予選1 新年句会なので、それぞれ自由に詠んで選が割れた印象。「福引を〜」は、モノではなくコトを詠んでいるので川柳と捉える派閥や、花鳥風月の鳥に人間も含めるべきだという派閥いろいろあるので意見が割れるそうです。難しいなあ〜

2023年自選十句

12月俳句

石北や龍の息吹の雪刺さる 人選1予選2 銃口や都市に降(くだ)った羆の子 人選1 静寂がダウンコートにしみてくる 地選1 クリスマス兎角この世は住みにくい 予選1 人の業(ごう)羆をウェンカムイとす 人選1予選2 お題は『羆』、『「兎」「龍(竜、辰)」の字』。羆は社会的な句が多くなった。全部の句に選をもらったので、粒揃いだったかなと満足。 来年もよろしくお願いします。

11月俳句

星月夜フジイフジイで溢れたり 街道に一千万の落ち葉かな　地選1人選1 とろろ飯なぜか急かされかきこんだ 長蕷にみなぎる力粘り腰　予選1 文化の日5二銀に長考す 将棋、長薯が兼題。

10月俳句

秋風に吹かれいつものエイトビル　天選1 急停止美幌峠に鹿二頭 そぞろ寒額帯鏡が鼻照らす　天選1 稲妻に常盤公園騒然と 月光を独り占めするハーベスター　天選1予選1 兼題:鹿 鹿はどうも人間様に害をなすイメージしか湧かず、上手くいかなかった。ちゃんと鹿に向き合うべきだったと反省。当季雑詠は様々なジャンルの粒を揃えられた結果天選をばらけて貰える結果に。やったね。 エイトビルっていうのは近くの盛り場の雑居ビルです。

9月俳句

秋桜しだいに過ごしやすくなり 秋桜花占いにゃちと足りぬ 予選2 旧友のバイオリンの音秋桜 人選1予選1 目をみはる秋刀魚はすでに高級魚 予選1 息切らしカレールウ待つ秋日和 たんのカレーライスマラソンがお題として出た。走って芋やカレーをとりに行き、ゴール後にカレーを作る、とても人気がある奇祭。お題への理解度より明快さが求められた結果、選が得られなかった。俺が悪いのこれ？

8月俳句

リアカー無きK村打ち上げ花火 白日の青少年と草いきれ 赤に青舌べろ晒す夏氷 →赤に青舌晒しあう夏氷 海猫の声もかすれる暑さかな 赤い肉青とうがらし網の上 割り勘は1円単位暑気払い　人選1 → 割り勘は一円単位暑気払い あまり時間が割けなかったため駄作が多く選を貰えなかった。兼題に提出した「色を2色以上含む句」も難しかった。

7月俳句

泡盛にニライカナイの夢を見る　予選2 捥ぐべきは今日か明日かミニトマト　地選1人選1 単線のプラットフォーム夏の夕 真剣な顔でメロンの尻を押し　人選1予選1 夕焼の色を指折り数えたり　予選1 月末投稿を忘れて連続投稿を切らしてしまった　がーん

6月俳句

藤棚が半分隠す君の顔　予選1 かりゆしの襟を広げて生ビール　天選2地選1 五月晴風吹き渡り名馬逝く　予選1 空腹（すきばら）に冷酒を入れる午後六時 →空腹に冷酒を注ぐ午後六時 五月雨は天が与えた安息日　人選1 今月は上出来かも。名馬とは、ナイスネイチャ号のこと。

5月俳句

句歴の長いよそのイキリメンバーが数ヶ月に渡り句会を破壊しかけていたものの、自分が一言言った結果無事出禁になったのでひとまず安心した。あー良かった。 マクドナルド、躑躅が兼題。 手漕ぎ船躑躅の燃ゆる方へ征け　天選1地選1 新緑にビッグマックとスプライト　人選1 母の日のYogiboに沈み眠る猫　地選1 愛鳥週間横目にチキンタツタ 道央道路肩モコモコ山桜　地選1 取ってもらえる句を並べられて成功したかなと思う。

4月俳句

・幻氷は国境もなく美しく ・逝く春に｜他人（ひと）を殺して赤子抱く ・むず痒し液晶内の杉の花　予選1 ・春の海コルニュの螺旋フラクタル　地選1 ・抱擁の背中に回すカーネーション 春窮が箸の速度を遅らせる 今季はイマイチだった。