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Catching Flies

最強の通貨「ドル」を支える決定的な要素こそ「米軍」という最強の暴力だ。以前世界の基軸通貨だった英ポンドは戦後ドルにとって替わり、世界の送金システムや貿易はドルを基準に行われるようになった。そしてアメリカに世界一の繁栄をもたらしているドルの立場を脅かす者は「米軍」という世界最強の暴力で排除されることになる。

例えば99年に導入されたばかりのユーロをフランスの働きかけによりイラクの大統領、サダムフセインが石油取引の通貨に変更しようとしたところ、当時のアメリカ大統領、ジョージ・W・ブッシュがありもしない大量破壊兵器の存在をでっち上げてイラク戦争に踏み切り(フランス、ドイツは強固に反対)、2003年には米軍の特殊部隊によってサダムフセインは拘束、06年に処刑された(湾岸戦争を引き起こしたときは処刑されなかったにもかかわらず)。石油など戦略物資取引のドル支配を破壊しようとするものには死を、というのがアメリカのメッセージである(ユーロの敗北)。

Facebookは独自の仮想通貨、リブラを開発した。アメリカ合衆国の10倍の人口を抱えるFacebookがオンライン上で簡単に世界中の人々や企業と通貨のやり取りができるようになったら、リブラは世界の基軸通貨になるはずだった。そしてマークザッカーバーグもそれを狙っていたはずだ。しかし現実はそうはならなかった。もちろんFacebookが軍という暴力装置を持たなかったためである。

しかし世界には他にも自国の通貨を基軸通貨にしようと狙っている国がある。

中国は現代のシルクロード、一帯一路構想を打ち立てた。中国からヨーロッパまでの陸路(一帯)と中国沿岸部からアラブを通り地中海、アフリカを通る海路(一路)のインフラ整備、貿易促進、資金の往来を計画するものである。

エチオピアは世界の経済成長率1位になった国ではあるが、エチオピア初の環状道路・高速道路、初の風力・水力発電所、初の工業団地、鉄道、ダム、アフリカ最大のスマートフォンメーカーの工場、全土の通信網の整備など、そのほとんどが中国からの借金で、その債務はGDPの59%にも及ぶと言われている。そしてその借金を作ったときの外務大臣がWHO(世界保健機関)のテドロス局長だ。そして債務によって圧倒的資金と世界最大の軍(現役兵228万、予備軍51万)を持つ中国の支配下になった国はマレーシアやスリランカ、パキスタンなど多岐に渡る。このことからWHOのテドロス局長が中国寄りの発言を繰り返すことも納得できるだろう。

そしてその資金を統括しているのが北京にあるアジアインフラ投資銀行で、その加盟国は2019年時点で100ヵ国を超える。しかし日本と米国は参加していない。ちなみに僕がジンバブエに行ったときはジンバブエドルが崩壊していたのでUSドルと人民元の両方が使えた。

こうして世界の覇権を争う中国とアメリカの抗争がより増していくと思われるのがやはりコロナの影響であろう。これまでアメリカの好景気は株価に如実に現れ、トランプは次期大統領選はこの好景気を武器に選挙戦に挑むはずだったが、今現在はコロナの不況でアメリカの失業者は4000万人、世界からは1300兆円が消えた。コロナの発生は中国のせいではないが、今年1月のうちに中国が何の対策もしなかったわりには世界中からマスクや呼吸器を内緒でかき集めていたことなどを考えるとコロナが広まったのは中国共産党のせいだと考えるアメリカ人は多いだろう(ここで勘違いしてはいけないのはだからと言って中国の一般市民を差別してはいけないということだ)。そしてこれからコロナによる不況、世界大恐慌が来るかもしれないことを考えると、トランプはきっとこの感情を利用して次の大統領選に挑むのではないかと考える。最悪の予測は米中戦争の勃発(こんな予測外れればいいですね)。

なぜなら歴史は繰り返すというのが僕の歴史認識で、戦争というのは、軍事産業という内需、他国の資産や資源、領土の収奪という外需が本質で、1929年の世界大恐慌がのちに第二次世界大戦を引き起こしたからだ。つまりお金がないと戦争が起きる。

まあここまでは坂本は十代のころから政治が趣味だったんで感情のないただの資料集めの雑文にしかすぎないんだけど、昨日は期日前投票で東京都知事選に行ってきた。

一応立候補者や言論人の言葉を聞いてはみるんだけど、やはり入れたいと思う人は1人しかいない。まず宇都宮健児さんは熊本高校出身だし、優しそうだし、そしてリベラル側だけでなく保守側からも優秀な弁護士と評判が高いので応援したいとこなんだけど、言葉を聞いてみると現実的で論理もしっかりしてはいるんだけど、やはり共産党だからかお金を稼ぐことには何も言及していない。9500億円あった都の貯金を小池さんが9000億円も使ってしまったのに、もしコロナの第二派が来たり、地震や台風などの災害が起きたりしたらもう何もできないなかでは財政再建が大きな鍵を握る。コロナ対策としての3兆円はかなり現実的な数字だったが、金儲けの才能があるかどうか分からないので不安は残る。

そして山本太郎さん。山本太郎さんの目玉は15兆円の地方債を発行して都民全員に10万円を配ったり、中小企業や病院への損額の補償などなど。山本太郎さんも弱者に対して優しいし、戦う意志がはっきり見えるのでとても頼もしい人ではあるのだけど、やはり15兆円の地方債の発行は無理なのではないかと思う。それとどうやってお金を稼ぐのか、経済を立て直すかが宇都宮さん同様見えない。


そして僕が投票した小野たいすけさん。いきなり3週間前から無所属でぽっと出てきて最近になって維新から推薦を受けてネットや街頭で選挙運動をしているだけだからまったく知らない人も多いと思う。この人は熊本県副知事を3週間前までやっていた人で、元々は東京の目黒出身なんだけど、小野さんの東大のときの師匠、蒲島郁夫さんが12年前に東大の教授を辞めて熊本県知事になったので小野さんも民間を辞めて熊本について来たという経歴の持ち主。蒲島さんが知事に就任した最初の4年で借金大国だった熊本の借金1000億円を返済(小野さんはそのとき知事参謀、スキームを説明すると長くなるので割愛)、その後に小野さんは副知事になりくまモンビジネスのスタート、売り上げは累計8100億円(デザイナーから著作権を買い、熊本に関連する商品であれば著作権フリーで使用許諾、売り上げ爆発)、熊本地震時の即時自衛隊要請(阪神大震災のときは要請がなかったために自衛隊が県境でストップ、東日本大震災も早くはなかった)、4万軒の建物が全半壊、解体された日本最大級の地震だったにもかかわらず数千人の命を救い死者は250人、その自衛隊と良好な関係を保つために地震前から年に2回の顔合わせ、そして熊本地震からの復興。世界大恐慌のニューディール政策を見ても分かる通り、有事の際に公共事業というのはとても重要で、県内外から投資を呼び込み最小限の税出で被災した施設の整備、バスターミナルは旅行会社のHISが777億円をかけて建て替え、熊本駅はJRが全額出資で400億円の駅ビルの建設、八代港はフロリダのロイヤルカリビアンクルーズが出資して22万トン級の港を整備、熊本空港は民営化し、三井不動産が日本初のモール型空港の建設と熊本の陸海空すべてのインフラの復興。好景気になった熊本では最高額1億6千万の億ションが発売初日に150戸全て完売、熊本市の小中学校では1〜2年前から全ての生徒にタブレットを配布、コロナ渦ではすでに楽々リモート授業、熊本市以外でも早い自治体では10年前からタブレット化、まだまだ書ききれないくらい結果を出しているんだけど、これらの実務を担っていたのが小野たいすけ副知事である。あとおもしろいのは小野さんは熊本で電話番号を公表しているので知らない人から電話がかかってきても真摯と対応する。1年に1〜2回は酔っ払いから電話がかかってくるらしいけど笑 もし東京都知事になっても熊本の人口が180万で東京の人口が1400万の8倍ぐらいだからどうにかなるだろうと電話番号はそのまま公表するらしい。とにかく聞き上手な人なのだ。あとウイングが右でも左でもないど真ん中というのもポイントが高い。年齢は坂本のひとつ上でまだまだ若いしITにも強い。

なんか話が長くなったからレコードの話に移ろう。今日坂本が紹介したいのは、Catching Fliesのレコードです。

Bonoboのワールドツアーに一緒に回っていたアーティストだけあって音の感じもBonoboに近い。ヒップホップやエレクトロニカのようなビートにハウスやテクノの要素もあって、楽器などの生音も入る。音の響きは現代っぽく音響空間が全体を包み込んでいる極上のチルアウト/ダンスミュージックになっている。

コロナになってワールドツアーのワの字も聞かなくなった昨今。それどころか全く音楽イベントがなくなってしまった。とにかくお金がないと生活できないし、最悪の場合は戦争まで起きてしまう。東京は日本の首都、一国を左右する都市なので健全な経済活動のできる人を都知事に選びたいなと思う。


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