見出し画像

REBIRTH OF COOL

子どもは大きい夢を見るのが好きだ。世界一のサッカー選手、スペースシャトルのパイロット、または未来や過去に行って恐竜を見たりロボットを見たり。しかし僕の保育園の卒園文集を見てみるとだいたいみんな現実的で誰でもなれそうなものばかりだ。たぶん経験がないので何になっていいのか分からないのだろう。女の子の定番はお嫁さんだ。きっとほとんどの女の子が夢を叶えたのではないか。男の子は警察官とかあったような気がする。いちばん子どもらしい夢は幼なじみのハンモが仮面ライダーになりたいと書いていたことだ。しかし保育園だからまだ字を書けないので「かのんらいだー」と書いてあったのを覚えている。

坂本の将来の夢はお菓子屋さんになりたいと書いてあった。そしてそれは実際に叶うことになる。きっとお菓子を食べるのが好きだったのでそう書いたんだろう。東京に出てきて最初の仕事がケーキ屋さんだった。日本橋にある三越本店の地下にあったパウンドケーキの専門店だ。しかし1年でその支店が潰れて失業した。世の中そう甘くはない。

坂本の姉の卒園文集には将来の夢が鶴屋デパートに行くことと書いてあった。熊本でいちばん大きなデパートだ。たぶんその文集を書いた1週間後にでも夢は叶ったのではないだろうか。

成長するにつれて夢は少しずつ変わってくる。小学生のときはクラスメートがどこどこに飛行機に乗って行ってきたという話を聞いてとても羨ましく思った。大人になったら絶対金持ちになって飛行機に乗ってやると心に誓った。そのときは飛行機は金持ちが乗るものだと思っていたのだ。そしてアメリカ横断ウルトラクイズやなるほどザ・ワールドを見てアメリカにも行ってやると思った。飛行機に乗って絶対アメリカに行ってやるのだ。そしてわくわく動物ランドを見てアフリカに行くのも夢見ていた。

しかし気が付いたら飛行機にもよく乗るし、アメリカやアフリカにも行っていた。なんなら日本も7年間も離れていた。夢は叶ったのだ。飛行機なんて普段の生活費をクレジットカードで払ってたら勝手にマイルがたまって1年に1回はタダで東京熊本間を往復できるようになった。すごい時代ですね。

しかし今までの人々の夢は、何かになるか、何かをすることだった。それが最近の若者の夢はアメリカを中心に仕事を辞めるということが出てきた。FIRE(ファイヤー)、Financial Independence Retire Earlyの略で、経済的自由を得て独立しようということだ。つまり無職だ。もちろんここ日本でも若者を中心に有名人までその流れに乗って動き出す人が多く出てきた。理屈は簡単で、自分が働く代わりにお金に働いてもらおうということだ。ただ投資環境を考えると、どちらかと言うと先進国に多い夢ではないかと考える。昔からホリエモンが人間は働かなくてもよくなるとよく言っていたが、最近になってその意味が分かってきた。

世の中にはいろんな夢があっていいですね。坂本は目標みたいなものはあるけど、夢というと飛行機に乗ることやアメリカやアフリカに行くこと以来特に考えたことはなかった。もうそろそろ夢について考えてもいい年齢になった気がする。

さて、今日のお勧めのレコードはDJ CAMのREBIRTH OF COOLです。ヒップホップの名曲を生バンドで再演したやつですね。こういうこともやってみたいなあ。夢いっぱいあるかも。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?