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その会議、本当に必要ですか?ConfluenceによるDACI意思決定

はじめに

※このnoteは、Atlassian User Community Tokyo Advent Calendar 2022 15日目の投稿です。

2022年8月、ソフトウェア開発/コラボレーションツールの アトラシアン に入社しコミュニティ担当になりました。実際にアトラシアンの社内で用いている「DACI意思決定フレームワーク」が迅速なチームワークに貢献できることを知り、広く知ってもらいたいと考えこの #note を書きました。

DACIとは?

DACIモデルとは、
「D」river 推進者
「A」pprover 承認者
「C」ontributor 貢献者
「I」nformed 報告先
という4つの役割・責任範囲の明確化により効果的かつ効率的なグループの意思決定を行うことのできるフレームワークです。

DACIモデルの原型は1980年代、米会計ソフトウェア大手Intuit社でRACIモデルをもとに確立されました。このRACIモデルではチームは以下の4つの役割で動きます。

「R」Responsible
「A」Accountable
「C」Consulted
「I」Informed

DACIは、このRACIの各役割を意思決定者に定義し直したものと言えます。では実際、日々の業務でどのように活かしたら良いのでしょうか。アトラシアンの「Confluence」を使って行う方法をご紹介します。

【参考】Confluence 無料版サインアップ方法
アトラシアンのサインアップページで無料版の登録が可能です。

アトラシアン「Confluence」無料版

ConfluenceでDACIを実践

それでは実際に、Confluenceを用いてDACI意思決定のためのページを作成してみます。まず、新しいページにタイトルを付け「Table」ツールを用いて表組みを作成します。

「Table」ツール

その後、左の列に
「D」river 推進者
「A」pprover 承認者
「C」ontributor 貢献者
「I」nformed 報告先
を作成し、担当者を入力します。

上記の参考画像では名前の部分はハイライトされていませんが、組織で利用している場合は各個人のAtlassianアカウントと紐付けされた状態となります。

これにより、素晴らしいことが起きます…
それは(極論すれば)時には、

会議が不要になること

です。最初から極端な話になってしまいましたが、少なくとも以下のプロセスを踏めば圧倒的にチームの生産性が上がることは確実です。

・DACIページを作成する(Driver)
・チーム内にリンクを共有する(Driver)
・事前に読んでもらう/コメントをもらう(Contributor/Informed)

この状態で、会議をしたらどうなるでしょうか?

・Approverは最初から会議に居なくても良い
・Approverは最後まで会議に居なくても良い
・Contributor/Informedは会議に出なくても良い

ということも場合によっては可能になります。最終的には、Slackなどのチャットツールと組み合わせれば…

会議が不要になる

ことすら、あり得ます。これでどれだけの貴重な「同期」時間が削減できることでしょうか。実際、アトラシアンに入社してみてこの「超生産的チームワーク」については日々実感しており、やはりConfluenceという「発明」のおかげだという思いを新たにしています。

その会議、本当に必要ですか?

ある知人が「ウチは一日中、会議だらけだよ」と言っていました。会議が目的になっている、と。今まで行ってきたやり方、つまり「型」というのはそう簡単に変えることは難しいかもしれません。しかし、このDACIによる意思決定は明らかに「非同期による事前の情報共有」「役割分担の事前の明確化」によって迅速化が図られています。また、Informedは「こういうことを組織内で決めている(決めた)よ」と知らされるに留まる立場なので、そもそも会議に出なくても良いかもしれません。過去に経験、ありますよね。

終始何も発言せず、座っているだけの人

その人が、もしより生産的なことにその時間を使えたら?と考えるとこのDACIによる意思決定は組織の効率を最大化することに貢献できるモデルです。

まとめ

Atlassian User Community Tokyo Advent Calendar 2022 3日目(初担当日)で Confluence は「文字、本に次ぐ人類の発明」だと述べましたが、このDACIモデルもまた、素晴らしい概念だと思います。

「ただ居るだけ」の人を許容できるような社会ではなくなってきている今、改めて、

「その会議が本当に必要なのか?」
「もっと効率化できないか?」

を問うことも必要になってきています。デジタル化、IT化が必要と言う前にチーム・組織の「効率化」「最適化」という目的があり、それを実現するための手段として「ツール」や「サービス」が存在しているという順番の考え方を行うべき時代がやってきていると思います。

これからも、最良のチームワークを実践していきたいと思います!


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