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4ヶ月と12日

父の入院から4ヶ月と12日目。遂に3つ目の病院、緩和ケア病棟のあるところ。緩和ケアってがん患者さんやその家族にとっては馴染みが深いかもしれないが一般的にはまだまだ浸透していないと思う。
緩和ケアというと治療が出来なくなったがん患者の最後の場所、死への階段、といったネガティヴで悲しいイメージで語られることも多いが、そのイメージをポジティブに改革していこうとする動きがあることも確か。ホスピスという哲学が日本で日本人に浸透していくのか、とても興味深く見守っていきたいと思う。

自分の家族が緩和ケアに入ると客観的になることは難しく、何が本人にとって痛みを緩和することになるのか何が本人にとって心地よいケアなのか、わからなくなる。積極的な処置をしないこと、痛みを取ることはするが定期的な検査はもうしないこと、寝ていたら起こさない、そんな対応は一見、ただの医療側の手抜きなんじゃないか、自分たち家族がその時間を手を抜くために緩和ケア病棟に入れてるだけなんじゃないか、病院以外の場所にいると常に後ろめたい気持ちになってしまうこと。。。そうではないですよ、ご家族それぞれの方の生活も大切にしてください、と病院の人たちに言われてもそうは考え難い。在宅ケアを選択できなかったことも罪悪感をもって受け止めていたり。本人は医療側の人ではなく、家族との時間、とりわけ母との時間を求めているから。
きっと本人が病と治療とを認識し緩和ケアを納得した上での入院していたら、その選択や決断が家族ではなく本人が下したものであれば、、、周りの家族の受け止め方もかなり異なるはず。

元気な時に、冗談でもこうなったらああなったら、な話をしとけば良かった、と強く思う今日この頃。つまりは冗談を言い合えるようなコミュニケーションが取れていなかった、ということなんだろうな。

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