涙の蛇口

涙もろい自分は嫌いじゃない。


今まで知り合った友達や、付き合った人の影響で映画を観ることが多くなった。ハッピーエンドであっても、そうじゃなかったとしても感情移入して涙で終えることが多いと感じたのは当時付き合っていた彼女から言われた言葉だった。


「そんな風に涙が出なくなっちゃった。うらやましいな。」


映画だけじゃなく、小説や漫画でも涙は出る。音楽を聴いていてもテレビを見ていても涙が勝手にこぼれてくることもある。


涙の蛇口は開くのはどんな時だろうと考えると、目に映るものへの背景を自分で感じ取った瞬間からだと思う。


織田信成さんのように号泣するわけじゃないし、感動だけが涙の蛇口を開かせるわけでもない。


変な話、カフェでコーヒーを飲みながら外で散歩していた犬を見て、

(あの犬はこれからの人生、幸せに過ごすことは出来るのだろうか。本当は苦しんでいて、目が合ったのは今自分に対して助けを求めているからじゃないか。ご主人が与えてくれるご飯は口に合わないけど、食べないと強引に食べさせようとしてくる。好きでもないのに頭を撫でられて、おしっこしたくても、おしっこする瞬間に首輪を引っ張られて狙った電柱から外れてしまい恥ずかしいレッテルを背負って残りの人生を歩んでいかなければいけないと絶望の日々に終止符を打てるなら…どれだけ幸せなことか…。と犬が思っていたとしても、ここで自分が助けてしまえばあの犬の人生を変えてしまうことになるかも知れない。そう…だから助けることは出来ない。人生を変えることは決して許されないのだから。)

そう思うと涙の蛇口は開かれてしまう。しかも結構な勢いで。周りの人はいい迷惑だ。


じゃあビジネスや人との別れで涙が流れるかと言えば、スイッチを切っていれば流れることは無いという部分もある。


1ヵ月に一度、涙の蛇口をひねってあげないと涙が洗浄されない身体になっているため、そろそろ涙の蛇口の定期点検をしなければいけない。


これを書いているこの瞬間も、すでに瞼の中で涙たちが蛇口をひねってくれとスタンバイしているのが分かってしまう。


「久しぶり、待たせたね涙!」

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