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隠れたメッセージ

「本当は言いたいことがあるのに素直に伝えられない」「本当に伝えたいことが言い出せない」

このようなことが、職場内のコミュニケーションにおいて、特に上司と部下の間に生じることがあります。

本音を伝えていないということは、真のコミュニケーションが成り立っていないことになり、後で問題を大きくしてしまいます。

本当に伝えたいことは何なのか。

ここでは、会話の中に隠れたメッセージについていくつかの事例を紹介します。

疑問形の詰問

家庭での会話を例にします。

夫と妻と8歳の子供がリビングでくつろいでいました。

ゲームを止めない子供に対して、母親が言います。「いつまでやってるの?」

子供は「長い針が12になるまで。」(あと1時間)と答えます。

「そんなにやれるわけないでしょ。そんなにゲームすると目が悪くなるって前から言ってるよね。何回言えばわかるの?」

「100回くらい。」

「そんなこと聞いてるんじゃないの。1度言ったらわかってよ。あなたも何も言わないでどういうつもりなの?」

会話の矛先が突然夫に変わりました。

ここで夫がどういうつもりだったかストレートに答えたら、余計に妻の気持ちを逆なでしてしまうことは想像に難くありません。

妻は「夫がどういうつもりか」本当に聞きたかったのではなく、そこには「夫にも注意をしてほしい」というメッセージがあり、さらには、「自分が真剣になっているのと同じくらい子供の将来に対してもっと関心を持ってほしい」というメッセージがあります。

夫が「まだゲームをさせてもいいと思っていた。」などと、どういうつもりでいたか答えていたら、その前の会話で返答した子供と同じレベルであることが証明されます。

子供は、疑問形の言葉では叱られてることに気付けないことがあるからです。

そんなとき夫が、「気づかなくて悪かった。もっと関心持って見るようにするよ。」と答えていたら、会話の返答としては合格点にはなるでしょう。

妻のイライラは「子供を愛し、夫を頼りにし期待している」証でもあり、疑問形の詰問には、「子供のためになんとかしたい」「その気持ちをわかって欲しい、夫に助けて欲しい」という本当に伝えたいメッセージが隠れています。

疑問形の詰問の問題点

それでは、このようにコミュニケーションがうまく行かなかったことに対して、妻の伝え方に問題はなかったのでしょうか。

妻の伝え方にも少なからず改善の余地があります。

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