下請けは最弱

2月1日に保険指定を受ける新店舗は
薬剤師3名(稲田含む)
パートナー(未経験4名)
上記人員で調剤業務を行う予定で1月から準備を進めていた。

2月1日、開局当日。
外来処方箋枚数1枚。
僕の目の前には絶望感しかなかった。
小さな薬局に大きな胡蝶蘭が3つ。
それが僕の心に深く傷を遺した。

2月2日、開局2日目。
外来処方箋枚数3枚。
終わったな…

2月3日、開局3日目(日曜日)
外来処方箋枚数3枚。

僕は人生で初めて面接をして採用した。
ほんとにスタッフには恵まれて、一生懸命働いてくれた。

ただ、そんな人達の未来を約束してあげられない。
3カ月後にこのリンク薬局を続けられるかさえもわからない。

個人在宅を継続してやっていたので多少の売り上げは確保できた。
しかし、これまで一人でやってきた店舗で何とか採算に乗る程度の売り上げなので、
従業員を雇ってお給料を支払うだけの十分な売り上げにはほど遠い。

僕は自分で初めて採用したスタッフの人員整理を余儀なくされた。
採用からたった2週間の出来事である。

断腸の思いだった。

①このまま処方箋がこなければ、一瞬で潰れてしまうこと。
②当初約束していたような勤務時間、勤務日数では働けないこと。
③今、うちの会社に残ってくれても、3カ月後は雇用を約束できないこと。

この3点を伝えて、最終決断は相手に委ねた。

結果的には採用を予定していた85歳の薬剤師

パートナー1名が退職することとなった。

己の力のなさ、
詰めの甘さ、
これまでの全てに後悔した。

在宅専門だった旧店舗の月間技術料はおよそ80万程度。
少ないが損益分岐点は超えていた。

移転なんてしなければ、こんな思いをすることもなかった。
スタッフに迷惑をかけることもなかった。

旧店舗の開局時間は
平日9時から12時
土日休み

新店舗の開局時間は
平日9時から19時(木曜日以外)
土日9時から12時30分

拘束時間は圧倒的に伸びた。

それも患者さんが来てくれるならストレスなくやれたと思う。

しかしながら、その患者さんがこない。

僕は21時頃に新店舗のシャッターを締めながら、自分の人生を呪った。

どこで間違えたんだろう?
何を詰め切れなかったんだろう?
これからどうすればいいんだろう?

新店舗の損益分岐点は技術料でいうと、180万円程度だ。

お手上げだな。

僕はこれまでにない絶望感を感じた。

個人在宅と外来のハイブリッドの薬局は
今国が目指している薬局の見本だと勝手に思っている。

逆にうちみたいな薬局が潰れたら、
日本の薬局はもう成立しない。

2019年2月は地獄だった。
2月は逃げるように終わっていくという。
逃げたいのは僕だ。

今、僕の置かれている環境は、僕が3年前に否定した下請けだった。

資金ショートまで、あと半年…

続く


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