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ぐわぐわぬるぬる展開催

9.1より カリモクコモンズトウキョウ さんにて、 落合陽一さんとの2人展の無事初日を迎えました。

「森と人との間にある、みえないモノ」をテーマに、カリモク家具が新しい試みとして生み出した、コンセプチャルな場所にて、カリモク家具が商品を生産する過程で産まれた端材や、超絶的な技術によって、若佐と落合氏それぞれの領域からアプローチした作品が並んでいます。

情報過多、混沌とした世界で、様々な常識が刷新される現代に於いて、新たな指標を示すべく活動をしている両者の作品が見せる世界観を是非体感して頂きたいです。

※若佐の在廊日程ですが、以下を予定しております。
9/10 (土)
9/17 (土)
9/19 (月)
9/23 (金)
9/24 (土)
9/25 (日)

企画名 | 落合陽一 × 若佐慎一
    ぐわぐわぬるぬる : 森からいづる不可視な境界線を廻って
会期 | 2022.09.01[木] ‒ 09.25[日](毎週日曜日は休館、最終日9/25(日)のみオープン)
時間 | 12:00-18:00 
会場 | Karimoku Commons Tokyo (https://commons.karimoku.com/) 
入場料 | 無料
企画主催 | 若佐慎一
機材提供・技術協力 |株式会社セイビ堂
協力 | カリモク家具株式会社、株式会社エモハウス、inu 合同会社、阿座上陽平、公益財団法人日下部民芸館、飯山寺、神通寺、錦山神社、霊泉寺、株式会社井上工務店、CHAIRMAKER TAKAYAMA JAPAN

作品の話を少し。。。
今回、僕の作品の全ては、カリモク家具が家具を生産する過程で出る端材を使用させて頂きました。
端材は、カリモク家具の職人さんに、一つ一つ積み上げてブロック状にして頂き、その塊と対峙して、そこから受けるインスピレーションを元に、「森と人との間にある見えないモノ」をテーマに制作をしました。

自分が滅するその時まで、生きてる実感を得続けながら生きたい。それを実行する為に何かモノを作る表現者になろう。と、考えていた中学2年生当時から、彫刻には興味がありました。
それもあり、ここ数年、それまでの平面作品に加えて、FRPなどの素材を使用して彫刻作品を作ってきました。
そして、彫刻作品を作る度に、いつか木材で作りたいと思っていた所、タイミング良くカリモクさんにこういった機会を頂き、制作する事に。

いざ、制作に入ると不確定な要素だらけで、一太刀入れる度に、予想だにしない表情が出てきて、それに合わせながら木の塊と対峙する事が本当にエキサイティングでした。
実際、最初に制作した一作品目の「はじまりのはじまり:森の〇〇様」の制作前の計画では、口が開いて、下顎が無い状態の造形にするつもりはありませんでした。しかし、ノミを入れていく際に、端材同士の結合部分が外れて、大きく造形が変化するといったトラブルがありました。
そのトラブルに、かなり焦ったのですが、その造形を見ると、それはそれで美しさがあったのと、流れに逆らわず、共生の道を探して完成を目指す事に。
その行き着いた先のおかげで、あの形が出来上がりました。
これで、一つの流れを掴み、残りの作品も一太刀入れる度に、自分の思ってもみない形に変化していく木の塊を受け入れながら、全てを造形しました。



今回の作品は今まで、自分が制作してきた作品と違って、自分の所在があるようでないようでした。目の前の自分の意図しない形に変わっていく塊を受けいれつつ、ある種の思考停止した中で、形を造っていく。。。
表現に於いて、思考停止はご法度であるとは思ったのですが、その在り方に、日本人として享受してきたと考える、森と人の関係性を見ることができ、このカタチで良いのかもしれない。と思うように。

自然が生み出したシステムに逆らわず、共存する。
物心ついた頃から、当たり前だった価値観を元に作品と向き合う。改めて、そういう事を考えさせられた事によって出来た、新しいカタチ、作品達をご覧下さい。





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