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オンライン販売に拘らない Amazon

 米Walmart は Amazon に対抗すべく無料配送サービスなどがパッケージされた有料会員サービス Walmart+ で有料ストリーミング サービス Paramount+ を提供開始するようです。当初 Walmart+ は Amazon Prime と差別化するためのサービスとして立ち上げられましたが、同じ土俵で競うことになりそうです。

 その Amazon ですが、ネット販売から実店舗での販売にも進出をはじめており、今年 5月にカリフォルニア州 Glendale (NASA JPLの隣町) に初の衣料品実店舗 “Amazon Style” をオープンしました。アプリから試着室に希望の衣類を送ったり、衣類についている QRコードをアプリで読み込むと在庫情報が得られたり、試着室では各種レコメンデーションが表示されるなど、旧来の実店舗を技術的にアップグレードされる模様で、なかなかワクワク感があってぜひここで買い物してみたいですね。

Amazon Style - 実店舗でスマフォでお買い物

Amazon は実店舗での書籍販売店舗 Amazon Books の撤退を今年 3月に発表し、全 68店舗をクロージングしています。Amazon の実店舗ビジネスとしては "Amazon 4-Star" という Amazon.com でレーティングの高い商品を扱う店舗も展開していますが、こちらも最近は一部の店舗を閉店しており縮小傾向のようですが、実店舗販売という意味では今回の衣料品販売に加えて生鮮食料品にも注力しているのに加え、医療サービスの展開も加速しています。

 Amazon の活動で個人的に注目しているのは、Amazon.com で販売する商品を店舗で受取る “Local Selling” サービスです。当日配送や翌日配送に加え、店舗でのピックアップ (Store Pickup) をオプションとして提供することで、購入者に選択肢を提供するだけでなく地元小売店との連携構築も可能とする素晴らしい取り組みだと思います。また配送も Amazonによる配送に加え、店舗が独自に配送を提供することも可能とのこと。
顧客に商品をより早く、確実に届けたいという Amazon の顧客視点のサービス展開に注目です。

 提携という意味では、昨年米Paypal が Amazon.com との提携を発表しており、まもなく Amazon.com のオンライン決済で PayPalの Venmoモバイル決済サービスが利用可能になります。Amazon.com は現在クレジット決済のみなので、モバイル決済手段の追加は Amazon.com の利用者をさらに拡大するものと思われます。さらに PayPal は近年 BitCoinなどの暗号デジタル通貨の購入・支払いサービスも開始しており、今回の提携は Amazon、PayPal 双方にメリットがあるように思います


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