見出し画像

CBDAとCBGAがコロナの感染予防に有効?

カンナビスに含まれているCBD-AとCBG-Aという成分が、コロナの感染予防に有用ではというニュースがネット上に飛び交っている。
それは日本語だけではなく、私の住んでいるカナダでもこのニュースはカンナビスに興味がある人の間で大きな注目を集めている。
昔から癌やエイズなどカンナビスの有用性を示すようなニュースは少なくないが、ではそのニュースの真実味は一体如何程のものなのだろう?
今回はこの「CBD-A, CBG-A VS コロナ」というニュースを例に挙げて、こういったニュースの読み方について考察してみたいと思う。

基本情報

・このリサーチはオレゴン大学で行われた。

・このリサーチはthe Journal of Natural Productsで紹介されている。

リサーチ結果

・カンナビスに含まれるCBG-AとCBD-Aという成分がCovid-19のスパイクタンパク質と結合し、細胞内への侵入を妨ぐ。
・初期のCovid-19に限らず、後に出てきた株種にも有効である。
・これらの成分がCovid-19のスパイクタンパク質との結合する事により、感染予防だけではなく、感染後の悪化を防ぐのにも効果的である。
・この研究はシャーレ内で行われたもので、人工細胞が使われている。

さて、上記の事から一体何が考えられるだろうか?

まず最初に覚えておいて欲しいのは、これらは全て-Acid系のカンナビノイドであるという事。
それはつまり加熱したり火をつける喫煙やベープによる摂取では有効ではないという事だ。
そして二番目に、この研究はまだまだ初期段階で、人間はもちろんのこと、動物による実験も行われていないという事。
まだ研究の初めの一歩といった段階で、エビデンスにたどり着くまでにはまだかなりの時間を要するという事。
以上の事から私がこのニュースに出した結論は、、、

『興味深く注目していきたいが、答えを出すには時期尚早』である。

さらに研究が進み新たな事実が発見されれば、それはカンナビス業界にとって大きな分岐点となり得るが、現時点ではカンナビスを使った他の多くのメディカルリサーチと同じ様に初期段階であると言えるであろう。
そのため、エビデンスを基にしたしっかりした答えに辿り着くには、まだ数年はかかると見て良いと思う。
でもその答えが出る前にこのコロナの流行が終わっているかも知れないけど。

これがきっかけでカンナビスがスケジュール1から除外され、他の研究も一気に進むなんて事が起これば最高なんだけどね。

さて皆さんはこのニュースどう思った?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?