見出し画像

WaveHackとは?インフラプロジェクトのアプリエコシステムを10倍早く拡大するGrant分配Protocol

AKINDOは日本最大のweb3ハッカソンプラットフォームとして、Ethereum,Astar,Apto,BNB,Sui,Oasys,zkSync,Scroll,XRPLをはじめとした、多くのプロジェクトのビルダーコミュニティ構築を支援してきました。

その他ハッカソン実績はこちら

何度もハッカソンやワークショップなどを開催し、その経験から多くのことを学びました。まず最も大きな問題はハッカソンの主催プロジェクトと参加するビルダーのゴールが一致していないということです。

Some of AKINDO's achievements

ハッカソンの問題

L1/L2レイヤーなどのプロジェクトがハッカソンに賞金や審査員などのリソースを提供する目的は、優秀なビルダーとの長期的な関係性を築き、自身のアプリエコシステムを拡大していくことです。

しかし参加するビルダーはそうは思っておらず、彼らは週末の思い出作りとしてハッカソンに参加しています。例えば自分のアイデアを形にしてみるため、興味のある技術を使ってプロダクトを構築し審査員からフィードバックを得るため、友人を見つけるため、ピザを食べるため、主にそのような目的で参加しており、とても短期的な目的でハッカソンに参加します。

ハッカソンにリソースを割くプロジェクトは長期的な目的でそれらイベントを開催をしているにも関わらず、参加者はとても短期的な目的で参加しています。それが終われれば彼らはフルタイムジョブに戻り、また次の週には他の競合のプロジェクトのハッカソンに参加するでしょう。

それでは助成金プログラムはどうでしょうか?

助成金プログラムの問題

助成金プログラムほどプロジェクト、ビルダー両方にとって面倒で不明瞭なものはないでしょう。なぜこのような前時代的なことを行っているのでしょうか。

チームが申請の際に記載しなければいけない長文のポエム、プロジェクトはそれを時間をかけて読み、そしてCallを行います。そこで話されるのはあくまでもこれから作るプロダクトの話であり、未来に対しての期待値で助成金が配布されます。

助成金を有効に活用してプロダクトを無事本番リリース、グロースするチームも多いでしょうが、残念ながらそうでないチームもあります。そういうチームに助成金を提供することは予算が無駄ですし、その前の審査のプロセスもすべて無駄となります。未来のことを評価するのは難しく、それは投資家の仕事です。

ハッカソンも助成金プログラムもBitcoin登場前からあるレガシーで伝統的な予算分配システムです。私たちはブロックチェーンの技術で世界をよりよくしようとしているのに、なぜそのような非効率な方法で貴重な予算を無駄にしているのでしょうか。

新しいブルマーケットを迎える今、マーケットをさらにリードするキラーアプリの登場が求められます。そのキラーアプリをあなたのアプリエコシステムにもたらすためのWaveHackの紹介をいたします。

なぜWaveHackなのか?

WaveHackはハッカソンやGrantプログラムに比べて10倍効率的なインフラプロジェクトのためのアプリエコシステムの拡大プラットフォームです。エコシステムに貢献するチームの成果物を遡及的に評価しして、適切なビルダーに助成金を継続的かつ自動的に分配することができます。

つまり、これはオンチェーンネイティブなGrant配布のためのツールとなり、従来のハッカソンやGrantプログラムを置き換えて、デベロッパーコミュニティと長期的なエンゲージメントを構築するためのデファクトスタンダードとなります。

その理由を3つ紹介させてください。

1.助成金を継続的に分配できる

WaveHackを使えばハッカソンのようにビルダーとプロジェクトの関係性を一回限りで終わらせずに、長期的なものにすることができます。予算を拠出するプロジェクトが求めているテーマに沿ったプロダクトを構築しているチームはその進捗に応じて、継続的に予算を受け取ることができます。

単にMVPやプロトタイプを作ることがゴールではありません。プロダクトが本番リリースされ、エコシステムの成長をリードするまで継続的な支援を行うことができます。

2.成果物を遡及的に評価できる

プロジェクトは従来のGrantプログラムのように不明瞭な将来に対して予算を使う必要がありません。どのプロダクト(チーム)にどれだけの予算を分配するかは、コアチームやコミュニティによる提出物へ投票に基づいて決定されます。

これはOptimismによるRetroPGFのようなもので、あなたのエコシステムにどれだけのインパクトをこれまでもたらしたかをコミュニティで客観的に評価されます。それは実績の評価であり定量的に評価ができます。

前回提出分との進捗の差分を評価することで、継続的なアップデートを行うインセンティブをビルダーたちに提供します。

なのでこれは既存プロダクトも評価対象となります。他のエコシステムにあるプロダクトをあなたのエコシステムに誘引するための強力なインセンティブとなり得るでしょう。開発者にとってWaveHackを公開しているインフラレイヤーに自身のアプリをデプロイすることは、エコシステムの拡大に最も大きく貢献する手段でしょう。

3.いつでも誰でも参加できる

WaveHackはオープンオポチュニティなプログラムです。プロジェクトのGrantプールがゼロになるまで構築期間と投票期間が繰り返され、まるで波のように斬新的エコシステムの進捗を生み出します。それはすべてのビルダーへの機会を提供し、いつでも誰でもあなたのエコシステムへの貢献を可能にします。

またGrantPoolはいつでも追加できることができるので、プロジェクトはハッカソンやGrantプログラムに割くリソースを効率化し、より重要なチームへのサポートを行うことができます。

WaveHackはどう動くのか?

この全く新しいGrant分配プラットフォームWaveHackの最初のパートナーとして、Aptosに参画を頂きました。ご存知の通りAptosはMove言語によって開発された新世代のブロックチェーンであり、あらゆるユースケースに対応する実用的なブロックチェーンインフラです。

彼らはWaveHackで2つのテーマをセットし合計35,000ドルの助成金をGrantPoolにデポジットしました。

Build a Aptos Dapps

Create Aptos Move Contents

今回はAptosを活用したDapps開発だけではなく、AptosMoveの日本語へのドキュメント翻訳も募集テーマとしてセットされています。先日はそのローンチイベントを東京で行いました。

Aptosチームは10日間の提出期間、4日間の投票期間のスケジュールにてWaveをセットしました。そして各Waveでは総額の1/10が評価されたチームへ分配されます。

Aptos WaveHack Works

つまり2週間ごとに提出物の進捗がAptosのコアチームやコミュニティが評価され各Waveで都度$3,500が分配をされていきます。その分配は各提出物への投票率に応じて自動で分割され、投票期間が終わればWaveHackのスマートコントラクト経由で自動に助成金の分配がされます。例えばこのような分配イメージです。

1st WaveにおけるGrant総額 1000USDC
プロダクトA 3票 →600USDC
プロダクトB 2票 → 400USDC
※WaveごとのGrant総額10%がWaveHack protocol feeとなります。

つまり、WaveHackでより強いアプリエコシステムを拡大したいプロジェクトは継続サイクルの期間と各Waveごとの分配割合の指標を決めるだけで簡単にWaveHackを公開して、デベロッパーコミュニティとのエンゲージメントを築く事ができます。

この5つの項目を入力するだけでどのプロジェクトもパーミッションレスにWaveHackを公開できます。

1.コミュニティに求める求める開発テーマ
2.そのための助成金の総額
3.提出期間
4.投票期間
5.各Waveごとの分配方法(割合か固定金額)
※3と4を合計した期間をWaveと呼びます。

各テーマのWaveHackごとの2〜5の項目がコントラクトにパラーメーターとして定義され、GrantPoolの総額がゼロになるまで自動的にGrantが投票されたチームが設定している任意のウォレットへ分配されます。

もしどの提出物も評価しない場合はそのWave分のGrantはキャリーオーバーされ次のWaveに上乗せされます。それはより魅力的なチームを惹きつけるインセンティブとなるでしょう。

例えばAptosがセットしたこのCreate Aptos Move Contents では5,000USDCのGrantPoolとなっており、各WaveごとのWaveGrantが1,000USDCとなっています。提出期間は残り5日となっており、すでに3つの成果物が提出されていることがわかります。

https://app.akindo.io/wave-hacks/Nmqgo639ai9ZQMB1

また、この設定による投票期間は3/16から3/20までの4日となり、その期間の間の投票率に応じて提出物チームへ1000USDCが分割して分配されます。投票できるのはコアチームとなり、その権限は関係者に自由に付与することができます。

なぜビルダーはWaveHackでプロダクトを提出するのか?

次に、なぜ開発者にとっての便益を説明させてください。

WaveHackは助成金を提供するインフラレイヤーのプロジェクトだけではなく、プロダクトを継続提出するにもより素晴らしい体験をもたらします。その理由はこの3つです。

1.Grantを獲得できる

金銭的なインセンティブだけでは人は動きませし本物のファンになることもありませが、それでも報酬は強いモチベーションとなりえます。WaveHackはいわばハッカーのためのベーシックインカムであり、彼らのアイデアを実現するための支援を可能にします。

マネタイズ、営業、マーケティングなどは後回しにしてもらい、彼らには構築にフォーカスしてもらいましょう。偉大なプロダクトをリリースするためには、集中が最も必要な資源です。

2.フィードバックを得ることができる

何度もハッカソンを開催してきて学んだこと、優秀なビルダーたちは学びに飢えているということです。彼らはプロジェクトのコアチームから技術的なフィードバックを求めています。

プロジェクトのDevRelやコア開発者からのソースコードやプロダクトのレビューは、Grant以上にビルダーにとって強いインセンティブとなります。

3.ユーザーオーディエンスが獲得できる

WaveHackに提出したプロダクトはコアチームだけではなく、そのインフラレイヤープロジェクトのコミュニティによって評価されることもあるでしょう。トークンホルダーや主要なコミュニティメンバーなど、エコシステムに最も貢献するプロダクトは分散的に評価されます。

そのことはプロダクトを提出するビルダーにとって潜在的なユーザー獲得の機会になります。実際にプロダクトを使ってくれたユーザーからのフィードバックを次の改善に繋げることができます。WaveHackは構築したプロダクトの初期ユーザー獲得の最適なチャネルになります。

WaveHackは開発過程だけではなく、本番リリース後の成長も評価対象となります。構築だけでなくその後のグロースを通して開発者は助成金を受け取ることができます。WaveHackはWave期間においてエコシステムに最も貢献したチームを評価するプログラムです。

今すぐあなたのエコシステムを構築しましょう🛠

Flywheel of Adoption

もしあなたのプロジェクトにハッカソンや助成金の予算があるなら、その一部をWaveHackにアロケーションしてみませんか?

コミュニティメンバーは貢献する機会を求めています、彼らの貢献をエコシステムのために可視化してより強いエンゲージメントを長期的に築いていきましょう。

私たちは、さまざまなユースケースを提供できると考えています。

・ハッカソンに参加したビルダーの定着のために
・既存コミュニティの活性化のために
・助成金配布の進捗管理のために
・開発者とのコミュニケーション最適化として
・新しい開発者を呼び込むためのインセンティブとして

ご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 私たちはあなたのエコシステムの拡大をサポートするために全力を尽くします。

Telegram: @illshin https://t.me/illshin
X: @illshin https://twitter.com/illshin
Mail: sk@akindo.io

さらに、AKINDOではWaveHackを活用した6ヶ月間の大規模助成プログラム「WaveHack Global」を開催します。

30以上のプロジェクトが5000名以上のビルダーに合計$500以上のGrantを継続的に分配するプログラムです。参画をご希望のプロジェクトはお気軽にお問い合わせください。国内エンタープライズ企業のスポンサーも絶賛募集中です!

よくある質問

1.それぞれのWaveに対する評価基準は?

各テーマごとに自由に決めることができます。おすすめはWave期間に最も大きな進捗を出して、エコシステムにインパクトを与えた提出物を評価することです。定性的、定量的に評価をしてください。

2.助成金は個人に分配されるのですか?

プロダクトを提出したプロジェクトがAKINDOに登録しているウォレットアドレスに分配されます。

3.WaveHackのプロトコルフィーは?

各Waveごとの分配におけるGrant総額の10%がガスフィー/コントラクトフィーとして徴収されます。

4.WaveHackへの提出はいつでもできる?

いつでもできます。3rdWaveからの提出もできますし、1stWaveへの提出後、4th Waveでまた提出しても問題ありません。

5.誰も投票しなかった場合、一つも提出されない場合は?

もし評価に合うプロダクトが一つも提出されない場合は、投票はスキップされどのGrantの分配は実行されません。次のWaveにその総額はキャリーオーバーされより多くのチャンスが次回のWaveに回ります。また、提出がされない場合も同じです。

6.GrantPoolがゼロになったらどうなる?

分配するGrantがなくなればWaveHackは自動的にストップします。Grantを追加することで、再開することができます。

7.PoolできるGrantの種類は?対応しているネットワークは?

今はUSDC/USDTに対応しています。ネットワークは順次増やしていますが、今はEthereum,BNB,opBNB,AstarEVM,Astar zkEVM,Baseに対応しています。

8.審査員は何を基準に成果物を評価すればいい?

あなたのエコシステムにどれだけのインパクトを提出物がもたらしたかをプロダクトページ、Github、提出時のアップデートコメントの3つから評価してください。

9.Wave期間の最大と最小の日数は?

Wave期間は開発期間と投票期間で構成されます。開発期間は1〜30day、投票期間は1〜7Dayの範囲で自由に決定できます。

10.Waveごとの分配金額はどうやって決められる?

%による分配と、固定金額による分配の2種類の方法で各Waveごとの分配金額を決めることができます。もしGrantPoolに30Kドルを追加して分配方法として30%を選んだ場合は最初のWaveで9Kドルが分配されます。

2ndWaveでは残り21Kドルから30%分が分配され、6.3Kドルが分配されます。それが残り100ドルになるまで繰り返します。

もし固定の場合はもっとシンプルで30KドルのGrantPoolで3000ドルをセットした場合は、10回のWaveが繰り返されます。

他にもご質問があれば何でも聞いて下さい。

Telegram: @illshin https://t.me/illshin
X: @illshin https://twitter.com/illshin
Mail: sk@akindo.io

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?