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母が夢枕に立つ

母が亡くなって5年近く経ちますが、初めて夢に出てきました。

夢の中で、地下ダンジョンのような所に住んでいて(夢ではそこが我が家という設定。私もそこに住んでいる)、母は妹のことを心配して忙しそうに動き回っていた。

俗に言う「霊的な夢」なのか、無意味な「ただの夢」なのか。どっちにしても、母らしいと思う。生前の母はいつも妹のことを気にかけ、私に対しても「妹のために◯◯してあげて」と求める人だったから。

霊的な夢だとしたらいかにも母らしい。逆に、私の思考やメンタルが投影されたただの夢なら、私が抱く「母のイメージ」そのままだとも思う。

気になったので、久しぶりに妹に連絡したら、義弟が入院・手術することが判明!

こんな時、母が生きていたら「妹をもっと気にかけて、もっと色々してあげて!」と私に発破をかけるだろうなーと妙に納得してしまった。そして、私はいまだに母の思惑通りに動いている、母の呪縛に囚われている…と自嘲的な気分になった。

……少し寂しいのかもしれない。
私が例の感染症にかかっても、病院に行けずに(お盆休みだった)ひとりで高熱でうなされていても、父との関係で怖い経験をしたり、悩みや不安を抱えていても、母が私のために夢枕に立つことは一度もなかったから。

なお、義弟の手術は成功したようで、ひとまずほっとした。



自著の紹介

既刊:デュマ・フィスの未邦訳小説『トリスタン・ル・ルー』

2022年10月21日、シャルル七世即位600周年記念にリリースしました。
Kindle版(電子書籍)とペーパーバック版があります。


新刊:『十九世紀の異端科学者はかく語る』

ジョン・ラボック著『The Pleasures of Life』第一部を翻訳・書籍化しました。訳者・序文で「ダーウィンとラボックの師弟関係」を書き下ろし。


最新作:『シャルル七世とその重臣たち』

アレクサンドル・デュマの初期の戯曲(全五幕の悲劇)を翻訳しました。


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