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新しい友だち

ジャグリングの道具を新調した。

デビルスティックという道具なのだが、これがなかなか繊細だ。
今まで使っていたものよりも、約20グラムほど重い。

数字だけ見ると、たった20グラム、と思わなくもないのだけれど、ところがどっこい。実際に扱ってみると、結構腕に負担がかかるし、時折、重さに負けてしまう。

これは、道具に合わせて、自分も鍛え直さねばだし、練習を重ねて道具と友だちにならねば、と思う。


ジャグリングは、ものとともにある営み。
ものと調和するととても心地良いし、ものの「感じ」がわからないと、技術として体得したつもりであったことでもさっぱりできなかったりする。

ジャグリングを覚えることは、身体で覚えることであるとともに、扱っているものの特徴を理解することでもある。

使い込んだ道具は、自分の身体に馴染んでくるし、「相棒」という気持ちも芽生える。

ただ悲しいかな、ものは壊れるし、劣化する。
道具をたくさん落としながら、身体に染み込ませて行くジャグリングの特性上、道具が壊れてしまうのは避けられない。

「相棒」との別れは、必ずくるし、別れがないのは練習不足、愛情不足でもある。

道具との別れは、いつも寂しくもあるし、誇らしくもある。


今までの道具たちとは、いくつものショーをともにしてきた。

新しい道具とも、ショーの景色をたくさんみたいな、と思う。

良い景色を見るために、一緒に練習だ。

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