ハードパンチャーしんのすけ

ジャグラー/大道芸人。ジャグリング講師。深川美楽市運営。亀戸大道芸代表。サーカス学会。

ハードパンチャーしんのすけ

ジャグラー/大道芸人。ジャグリング講師。深川美楽市運営。亀戸大道芸代表。サーカス学会。

最近の記事

Dの意志は止まらない ※D=大道芸

「あ、大道芸だ!」 大道芸の準備をしていると、そんな声が聞こえて来ました。 準備の区切りがつき、顔を上げて、声の方を見ると、ディアボロを操る男の子と家族がいました。 小さいのに、ちゃんとディアボロを扱っている。すごい。 思わず話かけると。 男の子は5歳。 大道芸が好きで、大道芸を観に、この場に足を運んだとのこと。 男の子が使っているディアボロを見ると、パフォーマーのサインが。 Performer SYO!さんのものでした。 ショーの前に、大道芸に興味があることを

    • 雨の門前仲町

      参道の石畳にぽつぽつと染みができ始める。 男は傘を開き、ただ佇む。永代通りをじっと見つめながら。 いつしか石畳は灰色となる。男の足元を除いては。 …とかなんとか妄想しながら、雨の門前仲町を歩き、待ち合わせの場所に向かった。 今日のイベントは、雨のために中止で、そんなどんよりした気分もあいまって、雨で寂しげな絵が思い浮かぶ。 雨でひっそりとした富岡八幡宮が思い浮かんで、そこにただ佇むのは寂しげながらも、なんだか良いな、と思った。 賑やかなまちも良いものだけれども、 周

      • 新しい友だち

        ジャグリングの道具を新調した。 デビルスティックという道具なのだが、これがなかなか繊細だ。 今まで使っていたものよりも、約20グラムほど重い。 数字だけ見ると、たった20グラム、と思わなくもないのだけれど、ところがどっこい。実際に扱ってみると、結構腕に負担がかかるし、時折、重さに負けてしまう。 これは、道具に合わせて、自分も鍛え直さねばだし、練習を重ねて道具と友だちにならねば、と思う。 ジャグリングは、ものとともにある営み。 ものと調和するととても心地良いし、ものの「

        • まちと接する 大道芸の種をまく

          4月に開催するイベントのために、ポスターを持って、まちを歩く。 この時間が、とても好きで、この時間があるから当日で感じることが、特別なものになる。 もちろん、「とても好き」とサクッと割り切れる時間でもないのだけれども。 生業と呼ぶには覚束ないし、時間もかかる。やるべきことが詰まっている時には、時間の捻出も大変だ。そもそも社交的とは言い難いぼくには、一軒ずつ挨拶にまわることは、実はちょっとハードルが高い。 だから、「今日は挨拶にまわるぞ!」 と思ったその日のはじめは、ちょ

          「忘れる」ことつれづれ

          最近、よく忘れる。 あったこと、考えたことを、よく忘れる。 今日もnoteを書こうと思っていて、「今日はこれを書こう!」と、ジャグリング教室の帰り道に思い浮かんで意気揚々としていたテーマを忘れてしまって、 「またか…」 と、自分にがっかりしているのが今だ。 忘れる、というのは、良くも悪くも積み重ねがない。 良い点は、自分の「恥」も忘れてしまい、図々しく生きて行けるところか。 ん?これは良いことなのかしら。 いずれにしても、恥の多い人生、すべて記憶して(あるいは、気にし

          「忘れる」ことつれづれ

          趣味が欲しい

          趣味ってなんでしょうね。 一口に「趣味」と言っても、取り組む熱量はひとそれぞれ、時期によりそれぞれ。 のめり込むこともあれば、ほどほどに気晴らしに触れることもある。 取り組み方に、良し悪しがないのが、「趣味」と言えるのかもしれない。 サボろうが、ガッツリやろうが、他人にとやかく言われる筋合いがないのが、「趣味」。 若かりし頃のぼくは、ひとの「趣味」に対して、イライラしたりした。 「なんで真面目にやらないんだ?!」 と。 実に傲慢である。 趣味が仕事になる瞬間がある。

          歩行者天国には大道芸がよく似合う。

          「エンターテイメント亀戸!」と題して、東京都江東区亀戸で日曜祝日に実施されている歩行者天国にて、大道芸を展開しています。 1/8に2024年第一回となるエンターテイメント亀戸!を実施しました。 この日は寒かった… そして、3連休最終日、その前二日間がさいたまにて大きなフェスティバルが行われていた影響もあったのか、あちこちの大道芸イベントに顔を出す、いわゆる「大道芸ファン」もやや少なめでした。 言うなれば、限りなく、素の歩行者天国に近かったように思います。 イベント感を

          歩行者天国には大道芸がよく似合う。

          動くからフォーカスが見えてくる、そしてフォーカスする

          横浜にて、有志によるグループレッスン年内最終日でした。 有志の集まりだけに、意欲を感じます。 気付けば、あっという間の一年でした。 昨年末に、「来年」の目標を聞いています。この一年は、それぞれが掲げた目標に沿ってレッスンをしたわけですが、実にあっという間ですね、一年は。 今日のレッスンを終えて、一年前の姿を思い出す訳ですが、確実に進歩をしているのも感じます。 それでもみんなから出てくる問い ---どうしたらもっとうまくなりますか それについて考えてみました。 練習す

          動くからフォーカスが見えてくる、そしてフォーカスする

          まず見よう、やろう、受け止めよう

          今日(2023年12月20日)は、珍しく大忙しでした。 ジャグリングを教える仕事があちこちで、西は練馬区から東は墨田区まで3件も。 ありがとうございました。ありがとうございました!ありがとうございました!! それぞれにレッスンの目的も異なれば、年齢層も様々であったのですが。 これだけ集中的にジャグリングを伝えていると、共通して感じることがありました。 それは「見る」ということです。 思い返すと 「見て!」 という言葉をたくさん発したなぁ、と。 こんな風に言うと、その場

          まず見よう、やろう、受け止めよう

          ステージを上がったらそこには

          しんのすけの武蔵境ジャグリング教室、2023年最終回でした。 生徒さんが教室に到着し、ジャグリングを始めた時に、前回からどれだけ練習してきたかは、おおよそ想像がつきます。 武蔵境の生徒さんは、しっかりと練習を重ね、ジャグリングに真摯に取り組んでいるのだな、と毎度感心するのですが… それ故に今取り組んでいる技術の壁の厚さを感じることにもなります。 それでも粘り強くジャグリングに取り組む姿は、ぼくの心を熱くします。 教室の前に、とあるパフォーマーさんと話していて、印象に残

          ステージを上がったらそこには

          習慣化する 自分の興味と共に歩く

          ジャグリング教室のブログへいただいた反応から、習慣化することについて考え、ジャグリング(自分の興味)との付き合い方についてを書いてみました。 ジャグリングの楽しみ方ジャグリング…あんなことができるようになりたい! …ジャグリングに取り組にはじめるひとのほとんどは、そんなことを思ってジャグリングを始めることが多いかと思います。実際に、20年近くジャグリングを教えていて強く感じます。そもそもぼくもそれが原点です。まれに「必要に迫られて」が動機であることもありますが。 ぼく自身

          習慣化する 自分の興味と共に歩く

          朝ジャグリングのススメ

          こんにちは。 ジャグリングで生きています、ハードパンチャーしんのすけです。 朝起きてジャグリングをしに公園に向かう。 それがこの6月から始めたぼくの習慣、朝ジャグリング。 いわゆる朝活ですね。 良い。 朝活をしているひとは少なからずいるのではないかと思います。運動や勉強時間に当てたり、あるいは仕事をいち早くスタートさせているひともいる...のかな。 そんなひとたちからしたら何をいまさら...な話かもしれませんが、この6月から始めたこの習慣が、良い。とても良い。 この発見に

          朝ジャグリングのススメ

          ジャグリング最初の一歩 ボールと仲良くなろう!

          こんにちは。 ジャグリングを伝えていますハードパンチャーしんのすけです。 ジャグリングをより多くのひとに届けたく、先日、ジャグリングレッスンのYouTubeチャンネルを開設しました。 YouTubeチャンネル、第一回目は、 てげはえとう(note/Twitter/YouTube)から、山𦚰唯さんと橘めいさんにお越しいただき、初めてのジャグリングに挑戦してもらいました。 その様子はこちら! この記事では、この動画で出てきたポイントを掘り下げて解説します。 動画と合わせて

          ジャグリング最初の一歩 ボールと仲良くなろう!

          澤田隆治先生とお会いした話

          こんにちは。 大道芸、ジャグリングに関わりながら生きていますハードパンチャーしんのすけです。 縁があり、「サーカスを学問の対象としてとらえ、ひとつの学問として確立させることを目的とする」サーカス学会に携わっています。 本会の顧問も引き受けてくださっていた澤田隆治先生が、2021年5月16日にご逝去されました。 ぼくは、サーカス学会が2020年の2月1日に主催した「サーカス学セミナー 澤田隆治サーカスを語る」という講演会にて、一度だけ直接お会いする機会を得ました。 お会い

          澤田隆治先生とお会いした話

          貧困問題と非認知能力(そして、ジャグリング)

          こんにちは。 ハードパンチャーしんのすけです。 ジャグリングを通して子どもたちと触れ合う機会が度々あり、その都度教育について考えさせられます。 今回は、貧困問題に端を発して思ったことを、教育の面でジャグリングでできることは、と思い書いてみます。 お付き合いいただけたら幸いです。 ことの起こり:Table for Kids先日 ”子どもや若者がつながり、学び合い、成長していくためのコミュニティづくりを行っている非営利活動法人”「夢職人」 の理事長である岩切準さんとお話をす

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          太神楽が変えたジャグリングの歴史 - ロシアサーカスと太神楽

          こんにちは。 ハードパンチャーしんのすけです。 ジャグリングの講師として、ジャグリングを伝える活動を日々行っています。 その他にもこんな活動しつつ、ジャグリングで生きています。 「ジャグリング」と聞くと、西洋由来のものであるイメージを持つ方もいるかもしれませんが... 明治の日本人曲芸師が、海外のジャグリングに大きな影響を与えたのはご存知でしょうか。 今回はそんな話をお伝えしたいと思います。 偉大なジャグラー エンリコ・ラステリジャグリング史に名前を残すジャグラーの一人

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