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松本人志に引退はあるか/スピードワゴン小沢活動休止

松本人志活動休止。
そしてスピードワゴン小沢活動休止。

テレビでのトークや会見もなさそうなので、今後は裁判で経過を見守っていくことになりそうですね。松本人志のTwitterの迷走ぶりを見ていると、会見は開かなくて正解だったかなと思います。

今日は松本人志が引退に追い込まれる負け筋について考えてみます。


①報道通り、同意のない性交渉があったと証明された場合

まず考えたいのが報道の正しさが証明された場合です。この場合、松本人志は潔く芸能界から引退すべきです。

性交渉が実際にあったか、は証拠としては残しやすいと思います。写真や動画、あるいは音声データ。ラインやメールでの直接的な行為の内容についてのやり取り。

これらが明らかになれば実際に性交渉があったと判定できますが、さらにこの性交渉に同意があったかを示す証拠が必要になってきます。

難しいと思うのが「同意がなかった」ことの証明。今は性的同意についての理解が進み、事前にアプリなどで性的同意を確認することもできますが、当時はそのような議論もありませんでした。

例えば、行為時に暴力で脅されていれば、その後に病院で発行された打撲傷などの診断書が有力な証拠になるはずです。

他には脅迫の証拠などですかね。「言うことを聞かないと芸能界から追放する」という旨の音声データやライン、メール文があればこれも有力な証拠になりそうです。

あとは可能性は低いですが事件の目撃者の存在。

これらの証拠があれば、一気に世論は傾くはずです。

②犯罪を犯していた場合

これまでのタレントたちの活動自粛を考えると、狩野英孝や山本圭壱、小出恵介らの未成年淫行が思い浮かびます。犯罪ですし、お茶の間の印象も最悪です。

この場合「未成年だった頃に性交渉があったこと」の証明ができれば十分で、同意の有無を証明する必要はありません。

上に挙げたタレントたちは自粛後、様々な形で復帰していますが、松本人志の場合は少なくとも全国放送のテレビは無理だと思います。これもやっぱり引退しかありません。

他にはASKAのような行為中のドラッグ使用も一発アウトですかね。

③証拠はないが、名乗りあげる被害者の数が膨大になった場合

これはジャニー氏のパターンです。性被害の明確な証拠はありませんでしたが、数多くの証言を元に裁判所による事実認定がありました。

ジャニー氏の場合は特殊で今回とは状況が異なるので、同じように事実認定の経過を辿るかは分かりません。過去に何度か異なる被害者による裁判が起こされていたという経緯もありました。

もし週刊誌側がこちらでの展開を狙っているとすれば、どれだけ世論を巻き込めるかが鍵になってくると思います。

大物相手でも性被害に屈してはいけない、そして被害者は厚く守られていくべき、という論調が広まっていけば、もっと多くの人が声を上げられるかもしれません。そうすれば容疑は段々と濃くなり、いずれ事実認定に結びつくかもしれません。

また、新しく声を上げた人の中に決定的な証拠を抱えた人がいる可能性もあります。そうなると①か②の展開になりますね。

ただ、個人的には証言だけでどれだけ事実認定に迫れるかは難しい部分もあるかと思っています。

証言だけで事件を事実認定できるなら、例えば政治家や大企業の社長などを組織的に陥れることも可能になります。あらかじめ10名程度の協力者を募り、口裏を合わせ、さらには病院で打撲傷の診断書をもらっておくこともできます。良いタイミングで情報を週刊誌に流せば、誰でも排除できるようになるわけです。

③での決着は社会秩序の崩壊につながりかねません。可能な限り証拠ベースで裁判が進んでくれたらと思っています。

④松本人志が自身で引退を決めた場合

概ね事実として受け入れた上での引退か、記事の内容を否定し裁判で争った後の引退か二通りの引退がありえると思います。

前者は全面的な週刊誌側の勝利。

後者は、内容は否定した上で、これをいい区切りと捉えての引退です。もともとは引退を考えていた年齢のはずで、これから長い裁判で勝ったとしても復帰には少なくない時間がかかります。お茶の間のイメージ回復にも同じように時間がかかるはずです。

それなら引退して、島田紳助のように過ごした方がいいんじゃないかと考えても不思議ではありません。裁判で勝利すれば、休業損害で多大な金銭を得られ、週刊誌側に十分なダメージを与えることもできます。

この場合は負け筋ではありませんが、多くの人にとっては「結局やましいことがあって引退した」「よく知らないけど消えたってことは」と悪い印象でおしまいとなりそうです。

お笑いファンなら爆笑問題太田の裏口入学や霜降り明星せいやのZOOMに関する裁判も結果は知っていると思いますが、世間的にはほとんど知られていないですよね。「言われてみればそんなことあったね」程度でしょう。

結局は引退せずに続けているかどうかが世間の印象の決め手になっているのだと思います。なので裁判で勝ったとしても引退してしまえば悪い印象で終わり。広い意味では松本人志の負けです。

また、本日スピードワゴン小沢が活動休止を発表したことで、「やってないなら堂々としていればいい、活動休止したってことは後ろめたいことがあるんだろ」というツイートも見られました。

活動休止や引退をこのように捉える人がいる限り、裁判で事実認定されないなら引退はかなり悪手だと思います。


以上、松本人志の負け筋について考えてみました。

被害者視点で言えば、証拠を保全するのは難しいので証言だけで事実認定してほしい。一方で松本視点で言えば、言いがかりをどうして釈明しないといけないのか。

この報道からの学びは、性被害を受けた場合は必ず証拠の保全に動くこと(検索すれば多くの方法はあります)と、証言のみからなる報道を信じすぎてもいけないの二つだろうと思います。

また、今後の裁判で何を根拠に同意があったか、あるいはなかったかの指標が示されるはずです。これはタレントに限らず、多くの人にとって重要になるはずです。

例えば恋人と別れたことをきっかけに、過去の性交渉が嫌になって「あの日は同意していなかった」と訴えられた場合、どう釈明できるのか。

あるいは性被害を受けた時にどんな証拠があれば訴えられるのか。

今後も同様の事件は続くはずです。自分や身の回りの人がいつ被害者になるか、あるいは加害者になるか想像もつきません。

この裁判は他人事ではなく、自分にも関係するかもしれないと思って注視したいです。

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