とうとう、やっと

佐川一政が亡くなりましたね。

若い人には、佐川一政だとか「パリ人肉事件」だとか言ってもピンとこないかもしれない。

わたしが佐川一政のことを知ったのは、高校の頃、おもしろい授業をしてくれてお陰でいろんなことに興味を持つようになった素地をつくってくれた現代社会の先生が唐十郎の「佐川君からの手紙」を「おそろしい本です」と言って紹介したときだった。

いつものように細っこい身体を細い腕でまっすぐのばして教壇でささえ、いつものように斜め下を見て誰とも目を合わさないようにして先生は「おそろしい本です」と言った。どんな話で、なにがどう「おそろしい」のか詳細は言わず、ただ「おそろしい本です」と繰り返した。

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ぼちぼち書いていきますので、しばしお待ちを。

いろいろ人生経験するなかで、やくざとのつきあいもありました。受け入れるひとは限られると思われることごとをこのマガジンに収録して、あえて課金…

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