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たびたびたびにでる

旅はわたしの非日常とだれかの日常がまじわるところ。

名所旧跡をたずねるよりも、現地の空気を吸って感じて歩き回り
地元のスーパーを覗いてその土地の特色を感じるのが好き。
いつもとは違うところにいることを実感して気分転換リフレッシュ。

人見知りだし、ふだんひとの多い京都にいるので人が少ないところを歩くとほっとする。

それまではいまのようにちょこちょこ旅にでかけることはなかった。
4年ほどまえ、ストレスフルな仕事に一段落ついたところで夫が
「どこかに行って息抜きしたほうがいいよ」
「でも、お金がない」
「ぼくが出すよ」
と、自分だってお金がないのにいくらまでなら、と申し出てくれたのだ。

その金額で行けるところ、日常から離れられるところ・・・。

あれこれ調べて考えて、行ったところが富山。 温泉と魚が好きだから。 しかも、有名どころではなくて、富山のきときと市場というマイナーな漁港のせり見学とか(「万葉線」というローカルな電車でごとごとと)、高岡市うろうろして錫のアクセサリーつくり。ここで買ったミニ「おりん」がお気に入り。

観光客のいない温泉ホテルに宿泊して、「能作」にも行った。

それで味をしめて、いらい年2、3回国内一人旅をたのしむようになった。

昨年11月ははじめての東北、中尊寺から盛岡、仙台。
Day1の一関では、ホテルについて地元の居酒屋に飛び込んでみると
常連のおじさん2人に話しかけられ、二人いきつけのスナックに連れて行ってもらった。
「京都からこうして、中尊寺みたい、て来てくれるのうれしいねえ」
と言ってくれて。
この二人がおもしろくて、言うことがまるで反対。
「中尊寺に行くには、ここから歩いていったらいいよ、なに、坂があるけどどうってことない」
「いやぁ、あの坂は大変だぞぉ」
「あそこのあれは、美味しいよ」
「そんなことないぞ」
なにを言うにもどちらかがどちらかに反対するのだが、唯一、
「お土産にするなら佐々木のせんべいだ。あれは美味しい」
というのは一致していたのでこれは信用にたる、と買って帰った。
仲良しの同僚にあげたら、「これ、大好きなのよ!行くひとにわざわざ頼むの」と喜ばれた。おいしかった。

そのあとの盛岡もよかった。
花巻には行かなかったけれど、弾丸旅行のような今回は、これで十分、と思った。
じぶんが満足すれば、それでいいのだ。
賢治ゆかりの「光源社」で買い物して、周辺を歩いて。
夜は近くの川の川沿いにさげられた暖かい色の裸電球がちかり、ちかりとしずかに光っていて、「銀河鉄道の夜」の夏祭りの川の光景はこうだったのかな、としんみりした。

今年の早春はふたたび富山。
こんかいは、棟方志功を訪ねる旅。
いや、最初はなんとなく富山に行こうとまず宿を予約してぼんやり過ごしていると
ふと立ち寄った古書展で買った「板極道」(棟方志功のエッセイ集)に、富山に疎開するくだりがあった。よし!と調べて少々時間のかかる辺鄙なところにあるが腹をくくる。

車もない(免許もない)一人旅なので、すべて公共交通機関利用。
ネットで調べて行ってきました、南砺福光棟方志功記念館「愛染苑」、

それからゆかりの「光徳寺」。とてもよかった!そこで触発されて、もう一泊して当初行くつもりのなかった富山県美術館「メイキング・オブ・ムナカタ」へ行くことに。ついでに前回も行った岩瀬エリアをお散歩。

そうしてこないだ、今年2023年の11月は23日の祝日に有給を足して4連休にし、これまでとは反対方向の愛媛は今治〜松山へ。

新幹線で京都から福山、それからしまなみ海道高速バスで今治駅前まで。
車でしまなみ海道を渡れたら景色を自由にたのしめて、ほかの島々にも寄れたのでしょうが贅沢は言うますまい。

Welcome to いまばりぃ
お昼はこちら、有名店のひとつらしい
今治名物、焼豚玉子飯、おいしかった!

ふだんは徒歩なので駅近のホテルを予約するのだけれど、今回はのんびりするのが目的だったのでゆったりできそうな「今治国際ホテル」を予約したら大正解。広々とした窓からきれいな海、水平線をゆく船、左手にはしまなみ海道にかかる橋がみえる素晴らしい眺望で、いつまでもいつまでも窓際でぼーーーっとしていたい部屋でした。

今治国際ホテルの部屋からの眺め

どうやらホテル周辺にあれこれええもんが集中しているらしく、もとより行くつもりであった河野美術館はもちろん、ふと歩いていて見つけたただものではない食のセレクトショップ「FUNTABLE KITCHEN」や「八木酒造部」でたっぷりお買い物。

地酒「山丹正宗」おいしうございます。

2日目のお昼はあれこれ調べて考えた結果、ホテルからタクシーで「伊予水軍」。

車で行くべし「伊予水軍」

海の見える小部屋にとおされて良かった。鯛の釜飯、おいしかった。

眺めよろし、味よろし
うまし鯛めし
お腹いっぱいなのにおかわりしてしまう魔物。


早めに着いたのでさっと通されてさっさと食べて出てきたら、外にはわんさかひとが待ってた。
基本車で来る海岸沿いのなんにもないところ、どうしようかとしあわせに海岸沿いをてこてこ歩いて誰もいない、たのしい、どうしよう、たのしい・・・

どこまでいったらいいのやら
買うひといるんやろか

しばらく歩いた挙句、目印となるようなバス停があり、バスは1時間以上こないようなのでバス停に書いてあったタクシー会社に電話して迎えにきてもらうと、伊予水軍まで送ってくれたのと同じ運転手さんという面白さ。

タクシーで「今治タオル本店」に送ってもらい(そうそう、大目的は「今治タオルの本拠地、一度は見とかねば」という思いだった)、しこたま買い物して徒歩でホテルへ。今治で唯一の高層建築物なので、目印になり便利です。

今治城からもすぐちかく。

夜は2夜連続で「陣」というホテル近くの居酒屋。刺身が最高においしかった。

二夜連続、ひとりでばくばく、「なにこのおばさん」と思われたろうなあ。

今治で2泊して、JRで松山へ。
「帰りも電車で数時間かけてかえるの、メンドいなあ」
と思っていたら、松山まで行ったら、松山市街からすぐの松山空港から伊丹に飛べば1時間以内と知り、こりゃ楽だと思ったからそのルートをとることにしたのです。トータルの時間はさして変わらんみたいだけど、気分的に、ね。

というわけで、せっかく松山に来たのだからと
「道後温泉本館」と「飛鳥の湯」につかり、買い物もしこたましました。

工事中でも営業中
整理券もらって2時間後くらいに入れた

3日めと4日目のお昼は宇和島風鯛めし(天然鯛をチョイス)、それぞれ別の店で。おいしかった。

「割烹 吉」の鯛丼
「丸水」のファストフード(?)版店
トッピング好きに選べておひとり様気楽!おいしかった。

はやいお昼のあとは飛行機まで時間あったのでロープウェイで松山城へ。とてもよかった!

山頂茶店のしぼりたてみかんジュース
よい城でした。守りと攻めの本気度が。
かっこいい!


というわけで、今回も充実の旅。

いま通っている太極拳教室の中国人の先生が
「みなさん、日常と変わったことをするのが大事です。ふだんはこの太極拳教室でいいですが、それでは足りない。旅をしましょう」
と言っておられたがほんとその通り。ときどき旅をすることで日常から離れて気分転換、好きなことしてすっかりリフレッシュ。

#わたしの旅行記

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