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【詩】傘/詩乃

「傘」

傘。
生まれた瞬間さされた傘。
父と母の大きな傘。
雨が降っても、風が吹いても
いつも守ってくれた心強い傘。
ありがとうと卒業した傘。

傘。
一人ふらふらさまよっていると
ふと さされた傘。
どこか異国の空気をまとった
若かりし頃の あなたの傘。
折れたり、破れたり、
穴があいたりしているけれど
一生懸命 そばにいてくれた傘。
今ではいつも 隣にいてくれる傘。

傘。
いつも 誰かにさしてもらっていた傘。
今度はわたしがさしてあげたい。
色とりどりの鮮やかな傘を。
どんなときも
虹色の空に見守られていますように。

詩乃

詩乃ジカン。
umbrella

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