私が政治に興味がない理由 悪政•銃声•乱政
2009年、長く続いたJ党政権が終わり、M党が与党となった。
J党が嫌い、またはM党に希望を託した日本国民は歓喜、ようやく我が国は変わるのか?
多くの人がそう思った夏。
「フィクサー」といえば私の中では児玉誉士夫なのだが、この平成の時代にも、児玉氏ほどの圧倒的な力はないものの、それに近い人がいた。
花街時代のお客さん。
I先生。何者なのかは今も謎。
どうやら、安岡正篤先生のような易者みたいな面もあるし、政経塾のようなものもやっている雰囲気。
I先生はあるゆる党、派閥の政治家を連れてくる。
あれ、今日連れてきてる先生、この前連れてきた先生の敵じゃなかったっけ?
とにかく顔が広い、し、みんなI先生のことを慕っている感じ。
私の妊娠が発覚して、現役最後のお座敷もやはりI先生とJ党の政治家たちだった。
そうそう、2009年の政権交代したあたりからI先生がM党の政治家たちを連れてくるようになり、次第にM党の政治家だけで料亭を頻繁に利用するようになった。
政治家のお席は日常だったので、総理大臣が来ようがなんとも思わなかった。
けど、この人々はなんだか嫌なオーラを放っていた。
M党政治家とセットである宗派の住職がいた。
仏教といっても色々あるが、総長と呼ばれる宗派のトップの爺さん。
そのメンバーでくると、本当に下衆な会話。
総理がまた海外視察で女三昧でした、とか、ある賭け事に親指と中指を目一杯広げて、こんだけ使っちゃったよ、とか。
まあ、彼らの息抜きの場なので仕方がないなぁ、などと思っていた。
何故か私はその総長に気に入られ、白金にマンションを用意した、旦那になる、などと女将さんを通して言われたが、もちろん断ってくれた。
ある日、やはり下衆メンバーで来店、お人払い。
「お人払い」とは密談のことで、最初にお茶を出し、それが終わるまで誰も近づいてはいけない。
絶対に見聞きしてはならない。
終わる合図は誰かが2度手を叩く。
そうすると酒と芸者が入り、席が始まる。
私はそうかと思い、引っ込もうとしたら、総長がお前は俺の隣にいろ、と言ってきた。
え、と思ったが言う通りにするしかないので、密談のとき中で話を聞いた。
話を要約すると、誰かが彼らにとって良くない情報を握っている、とにかくそれを阻止しなければならない。
「あら、私こんな話聞いていいのかしら?」
と言って立とうとした。
でも総長が腕を掴み逃さなかった。
そして話は、どうにもならなくなれば「◯◯」を使いましょう。
この「◯◯」とは暴力団の固有名詞。
はぁ、殺すってことか。
よーくわかった。
そして聞きたくなった。
そんなこんなで私は彼らが嫌いだったし、政権交代の希望などあったもんじゃない。
現代の政治に全く興味がなくなった。
それは今でも変わらない。
そんな中2011.3.11
大震災が起きた。
東京ですらパニック。
座敷は4月の下旬くらいまで一切なくなった。
ぼちぼちとお客が来始めて、初夏くらいかな、彼らがやってきた。
部屋に入るなりご機嫌で
「いや〜震災バブルだよ。金が余っちゃって余っちゃって、どう使おうかね〜」
彼は復興に関してのトップ。
その頃福島の原発問題は連日報道、かなりピリピリしていた。
「あんなところ、入ったら30秒で死んじゃうよ、何もできるわけなだろう」
「あの辺りの海産物は絶対食べない方がいいよ、海藻なんて完全に毒だから。俺と会えてこの話が聞けてよかっただろ?」
「そもそも、震災の前は全てを原発にしようっていう法案を通そうとしてたところなんだよ、だからこんなことになって困るよなぁ」
この時、こいつら絶対リークしてやる、って思ったけど色々なことを考慮するとそれはできなかった、が、こんな人たちが与党なの?日本のリーダーなの?許せなかった。
私はというと、震災が起きて、やはり東北の光景に慄いたし、原発事故にしても祈るしかなかったけど、もし、日本がどうにもならなくなるのであれば、私は日本人として生まれて、この天災によって日本人として死ぬ。
その覚悟だった。当時交際していた外国人マフィアは、すぐ来いと言ったけど海外に逃げようなんて思いもしなかった。
その後もちょくちょく彼らは見えていたけど
「せっかく政権取ったのに地震が起きて我々はついてないよなぁ」
とか。
そしてまた政権交代。
その頃私はもう辞めていたが、後輩の子から彼らは
「いやぁホッとしたよ」
と言っていたらしい。
日本の政治、いつからこんなになった?
私が大好きな昭和の先生たちは命を賭けて日本を守っていたと思うよ。
それまで、現代の政治家は保守的、国のために全力で頑張ります!とガッツポーズでいいながら、なんだかんだ自分と家族が大事だから大胆なことをしない、大胆な悪もしない。
つまり何もしない。Twitterなんかを、私みんなの意見聞いてますよってやってるだけ。
そんなこと誰でもできる。
全然魅力がないなぁ、なんて思っていたけど、あの時は完全なる悪政。乱政。銃声。
先日、久しぶりに江東区長選に行ったけど、私は基本選挙には行かない。
だって今の日本の政治に興味がないから。
きっとこの先もそう。
生活が苦しくなって、も物価が高騰しても、賃金が下がっても、政治を変えろ、とか、そんなこと言うのは労力の無駄。
日本は好き。
日本人として誇り高く生きる、しかし、政治は無興味。
な私です。
終わり
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