文化人類学の研究者になったつもりで子どもを観察

娘(小2)、「5わる2は、2.5」と幼稚園の頃から言ってたのは知ってたけど、13わる2とかもできるので驚いた。どうやって計算してるの?と聞いたら、元の数から1引いて、割った数に0.5を足せばいい、という法則に気がついたという。

子どもがどうやってその理路にたどり着いたのかを観察し、知るのは楽しい。子どもの様子に驚くのが難しいという人がいるけれど、子どもがどうやってその境地にたどり着いたかを、文化人類学の研究者になったつもりで取材すると、「なるほど!」と驚かざるを得ない。

大人になったらできて当たり前のことでも、材料や道具の手持ちがまだ少ない子どもができるようになるには、かなりの工夫が必要。手持ちの札で解決するために様々な工夫を重ねているのを「教えてもらう」のは、とても楽しい。

娘は今日、話し合いの中で「2を3で割ったらどうなるんだろう?」と言い出した。新たな境地。眼の前のおにぎりせんべい2枚を見て、それぞれを3つに割って欠片を2つずつもらえばいい、というところはすぐ気がついたけど、それを数字に表すにはどうしたらよいのかわからない様子。

計算機を出してきて、2わる3は0.66666・・・と、6が続くのを発見。ところがそれに3をかけると1.9999・・・98になってしまった。微妙に2に戻りきらない。「割り切れない数字はこういうことになるらしい」と、新たな発見。私は、自力でそこにたどり着いたことに驚いた。

私がやってることは、子どもが手持ちの札でできることを考え、工夫し、未知の世界に一歩前に踏み込むその様子に驚いているだけ。けれどそうすることで、子どもは次々に様々な法則を発見していく。

親は、子どもの様子をよく観察し、今の子どもの手持ちのカードにどんなものがあり、そのカードだけでできることを自分でも考えてみて、子どもがどうするか見守る。すると、「そう来るか!」という工夫をすることに驚く。たとえ結果が間違っていても、それも興味深い挑戦。その勇気に驚く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?