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「取り残された」ライチョウ達

2016/07/23に作成された記事です。

こんにちは。

信州大学自然科学館には多くの剥製が収蔵されていますが、その中でも数が多いのはライチョウの剥製です。

ライチョウはヨーロッパや北アメリカなどの高緯度地域に多く分布しているのですが、2万年程ほど前になって日本列島に移り住んだと考えられています。

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自然科学館の説明パネルには、ライチョウは大陸から移り住み「取り残された集団」だと書いてありますが、取り残されたとはどういうことでしょうか?

2万年前というのは、現在からみて一番最後に氷期がおとずれた時期と重なり、地球全体の気温が下がったと考えられています。

気温が下がったタイミングで日本列島まで移り住んできたライチョウ達は、気温がもとに戻ると日本列島の一部の地域でしか生き残れなくなり、ほかのライチョウ達とは別れ、取り残されてしまったと考えられます。

このように日本列島の中に取り残されてしまったライチョウ達の6割以上は、松本の街からよく見える北アルプスの山々に棲息しているとされ、自然科学館にも多くの剥製が残されています。

Yy

2016/07/23

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