現役であり続けること / chira ura zakki
この記事は、チラシの裏に書くような雑記です。
ゆる〜く読んでくださいまし。
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「デザインは、成果が目に見えるからいいよね」
デザイナーをしていて、よく言われる言葉です。
ところがどっこい、これには一つ
見落としている点があります。
「目に見えるからこそ、実力がむき出しになる」
つまり、実力がなければ、その評価が一目瞭然になってしまうという
恐ろしさもあるのです。
昔、楽器を練習していたころ。ソリストとしても活動している先生に教わっている時、先生がポロッと言った言葉が忘れられません。
「この音が出なくなったら、終わりだからね。」
そんなようなことを、おっしゃっていました。
デザインも同じで、例えばビジュアルを作る仕事をしているなら
人の心を掴むビジュアルが作れなくなったら終わり。
どんなに口が達者でも、
「技術が至らない」ことは隠しきれない世界です。
むかし、ジブリの映画を見ていて
妙に関心したセリフがありました。
「風立ちぬ」という、零戦を作るひとの話。
「君の十年はどうだった?」と問いかけるシーンがあります。
君の十年、という言葉が、ものづくりする人の創作人生の
平均寿命のように響いてきて、
そうか、十年のうちに、それなりに形にしなくてはなぁ、と思ったものです。
わたくしもそろそろ、デザインを始めて十年くらいになります。
「どうだった?」と言われて答えが出るほど、やり切れてないなと思うし
もっと上手く出来ると思う日々です。
あの江戸時代の絵師、葛飾北斎でさえ、
死期を悟った頃に、「あと十年あれば本物の絵描きになれたのに」と言い残したと
聞いたことがあります。
続ければ続けるほど、その道の険しさ、果てしなさを感じるものなのかもしれません。
と、ここまで書いておいて
実はわたくしは、デザインを実は生涯現役でやるぞ!と思ってはいません。
というか、できないんじゃないかな〜と思っています。
デザインは、ターゲットが若い人のものほど
若い人の感性で作られたもののほうが共感が得やすいことが多いように思うし、
市場の多くのものが、消費が活発な若い人に向けて作られていると聞いたような気もするし、
自分が歳を重ねた時に、若い人向けのものを作るのはちょっと、無理をして若造りしたデザインはできない気がして。
もともと憧れを持ったのも、デザイナーではなくアートディレクターの方でしたので、そこにたどり着くために、まずデザインを限界まで研ぎ澄ます。それから全体を見る役割に移動しよう、と、そんな算段で人生を考えています。
いつ、役割を移動するのかは、まだまだわかりません。
デザインで手を動かさない立場になっても、感性や感覚は重要なままです。(むしろ、より重要になる気もします。)
感性や感覚が現役でなくなってしまったときは、引退をするんだろうなぁと思います。(なにをするんだろう)
そんな感じです。
とくに、まとめのないまま、この文章は終わります。
チラシの裏に書くような雑記でした。
#次回更新日はまったく未定です
(最後までお読み頂き、ありがとうございました)
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